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独CPI5月、前年比+8.7% 約50年ぶり高水準 利上げ観測に拍車

ドイツ連邦統計庁が30日発表した5月の欧州連合(EU)基準(HICP)の消費者物価指数(CPI)速報値は前年同月比8.7%上昇した。3月撮影(2022年 ロイター/Andrew Kelly)

[ベルリン 30日 ロイター] - ドイツ連邦統計庁が30日発表した5月の欧州連合(EU)基準(HICP)の消費者物価指数(CPI)速報値は前年同月比8.7%上昇した。4月の7.8%上昇から伸びが加速し、1973─74以来約50年ぶりの高水準を記録した。

ロイターがまとめたアナリスト予測8.0%も上回った。ウクライナ戦争の勃発以来、エネルギーや食料品の価格が右肩上がりとなっていることが背景にある。

統計庁によると、5月のエネルギー価格は前年同月比38.3%上昇。食料品価格も11.1%上昇と、平均を上回る上昇率を記録した。

これを受け、欧州中央銀行(ECB)が7月に50ベーシスポイント(bp)の大幅な利上げを実施する可能性が高まった。

ラガルド総裁とチーフエコノミストを務めるレーン専務理事は25bpずつの段階的な政策金利引き上げを主張しているが、エコノミストらは50bpの大幅利上げの可能性も高いとみている。

INGのエコノミスト、カルステン・ブルゼスキ氏は「ユーロ圏のコアインフレが5月と6月に加速し続ければ、ラガルド総裁とレーン専務理事はこのプレコミットメントを後悔する可能性がある」と述べた。

ベレンベルク銀行のチーフエコノミスト、ホルガー・シュミーディンク氏は、秋以降に状況が緩和されるまで、食料品のほか、供給ボトルネックの影響を受ける物品に対するインフレ圧力は残るとの見方を示した。

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