[ベルリン 24日 ロイター] - IHSマークイットが発表した3月のドイツ製造業購買担当者景気指数 (PMI)速報値は66.6と2月の60.7から上昇し、1996年4月の調査開始以降で最高の水準となった。
ロイターがまとめた市場予想(60.8)も上回った。PMIは50を上回れば景況拡大を、下回れば悪化を示す。
ただ、ドイツのメルケル首相は今週、新型コロナウイルス対策のロックダウン(都市封鎖)を4月18日まで延長すると表明、イースター休暇の5日間は自宅にとどまるよう呼び掛けた。調査はこれよりも前に実施されたものだ。
3月のサービス部門PMIは50.8と2月の45.7から上昇。6カ月ぶりに50を上回り、7カ月ぶりの高水準となった。
製造業部門とサービス部門を合わせた総合PMIは37カ月ぶりの高水準となる56.8に上昇。前月は51.1だった。
IHSマークイットのアソシエートディレクター、フィル・スミス氏は「第1・四半期の経済パフォーマンスが予想を上回る見通しを示している」と指摘。ただ、製造部門ではサプライチェーンを巡る圧力があり、投入コストの伸び率が約25年ぶりの大きさになっているとして、先行きは必ずしも明るいわけではないと語る。
「各企業は多くがワクチン接種の進展に期待をかけており、依然として向こう1年間の先行きを非常に楽観視している。しかし、感染第3波抑制のための制限措置である『非常ブレーキ』が4月まで延長される中、短期的な見通しはそれほど明るくはなさそうだ」と述べた。
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