[ベルリン 20日 ロイター] - ドイツのIFO経済研究所は20日、同国の経常黒字が今年も世界最大規模になるとの見通しを示した。IFOは、2018年の独経常黒字は2990億ドルと、3年連続で世界最大になるとの推計を発表した。日本の経常黒字は2000億ドルと、ドイツに次いで大きな規模になる見通し。
国際通貨基金(IMF)と欧州委員会はドイツに対し、成長を刺激し世界経済の不均衡を縮小させるため、内需と輸入の拡大に向けた取り組みを強化するよう求めている。
IFOによると、3位はオランダ(約1100億ドル)で、中国は、輸入の急増や国外資本のリターン減少で上位3位内には入らない見通し。
IFOのエコノミスト、Christian Grimme氏は、米国が最大の経常赤字国(約4200億ドル)になると述べた。
独財務省は20日公表した月報で、トルコの通貨危機は、米国との貿易摩擦や英国の合意なき欧州連合(EU)離脱とともに、国内経済へのリスクになるとの見方を示した。
IFOによると、ドイツの経常黒字は貿易黒字が主因。今年前半はユーロ圏およびEU諸国向けの輸出が好調だった。
今年の経常黒字は対国内総生産(GDP)比7.8%で、2017年の7.9%からわずかに低下する見通し。
ドイツの経常黒字は2011年以降、欧州委員会が上限とする対GDP比6%を上回り続けている。欧州委は、2014年以降、ドイツをマクロ経済的に不均衡な国に認定している。
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