[ベルリン 30日 ロイター] - 一部ドイツ企業が、米IT企業による数千人規模の人員削減を優秀な人材を採用する好機と捉えている。労働市場の逼迫やソフトウェアエンジニアリング業界でスキルを持つ労働者の不足が背景にある。
独自動車大手フォルクスワーゲン(VW)のソフトウエア部門カリアド幹部は、「米企業は人材を解雇し、われわれは人材を採用する。米欧および中国で数百のポジションが空いている」と述べた。
グーグルの親会社アルファベット、マイクロソフト、フェイスブックの親会社メタは、計約4万人の人員削減を発表している。
独も景気後退の瀬戸際にあるものの、IT化が立ち遅れていることなどから、今後の飛躍が期待されている。IT業界団体のBitkomによれば、13万7000件のIT関連職が空席だという。
政府も移民規則を簡素化し、市民権取得を容易にすることで熟練技術者の移民の誘致を図る。地方当局もこれを後押ししている。
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