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米欧の銀行支援措置、投資家心理が改善 懸念完全払拭には至らず

 3月17日、経営難に陥った米欧の銀行に対する支援措置により、17日の株式市場では投資家心理が改善した。写真はクレディ・スイスのロゴ。チューリッヒで16日撮影(2023年 ロイター/Denis Balibouse)

[17日 ロイター] - 経営難に陥った米欧の銀行に対する支援措置により、17日の株式市場では投資家心理が改善した。とはいえ、世界金融危機が完全に回避されたかどうか懸念は残っている。

米大手銀行11行は16日、米中堅銀行ファースト・リパブリック・バンクに合計300億ドルの預金を預け入れると発表した。株価急落に見舞われた同行の資金繰りを支える。

同日には、スイスの金融大手クレディ・スイスが、スイス国立銀行(中央銀行)から最大500億スイスフラン(540億ドル)を借り入れる選択肢を行使することで、流動性を強化するための「断固とした措置」を取ると発表していた。

17日午前の取引では、米株高の流れを受け、アジア株はおおむね上昇した。

RBCキャピタル・マーケットのオーストラリア株式担当責任者、カレン・ジョリツマ氏は「グローバル金融危機の重要ポイントにいるとは思わない。バランスシートは2008年当時よりずっと良くなっており、銀行規制も強化されている」と語る。「しかし、人々は波及リスクを懸念しており、それが信頼を揺るがしている」と述べた。

欧州中央銀行(ECB)は16日の理事会で0.5%ポイントの大幅利上げを決定した。利上げは6会合連続。金融市場の混乱で世界的な銀行危機への懸念が高まる中でも、インフレ対応を優先させた。

今後は米連邦準備理事会(FRB)が来週開く連邦公開市場委員会(FOMC)に注目が集まる。

クレディ・スイスの株価は15日に25%下落した分を一部取り戻し、16日は19%高で取引を終えた。

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