June 10, 2018 / 5:14 AM / 2 months ago

アングル:株式の強気相場、あと10年延長させる「秘策」

[ロンドン 5日 ロイター] - 世界の株式価値をさらに6兆ドル(660兆円)上昇させ、現在の株価上昇局面をさらに10年延長させる秘訣はあるだろうか──。減税や自社株買いでは、もちろんない。

 6月5日、世界の株式価値をさらに6兆ドル(660兆円)上昇させ、現在の株価上昇局面をさらに10年延長させる秘訣はあるだろうか──。米サンフランシスコの事務所で2014年1月撮影(2018年 ロイター/Stephen Lam)

S&Pグローバルの調査によれば、その鍵は女性にある。

世界最大の経済大国である米国は、他の先進国と比べ、女性の労働参加率で遅れをとっている。

今後10年かけて他国に追いつくだけで、増加した女性労働者が同期間の経済生産を4550億ドル(約50兆円)押し上げ、自国だけでなく世界の株価をさらに大幅に押し上げるだろう。

米国女性の労働力人口比率を他の先進国並みに引き上げれば、米国の国内総生産(GDP)は年0.2%上昇し、S&P総合500種.SPXを年0・7%押し上げると、S&Pグローバルは推計している。

この追加上昇分だけで、米国株式の時価総額は今後10年で2兆8700億ドル増加する。ロイターのデータによると、現在のS&P500種の時価総額は24兆5400億ドルだ。

世界の株式市場は、ウォール街から手掛かりを得ることが多い。このため、ドイツや中国、韓国など貿易依存度の高い国は、米国経済の拡大により、S&P以上に得るものが大きいかもしれない。

経済成長に対する米国女性の貢献により、今後10年で世界株式市場の時価総額が5兆8700億ドル増加し、現在の強気相場がさらに倍の長さに伸びる可能性がある。

これは、MSCIオールカントリー・ワールドインデックス(ACWI)指数の時価総額45兆4000億ドルの、12.9%にあたる。

<何をすべきか>

だがこれらの数字は、米国の女性が職に就き、そして働き続けられるかどうかにかかっている。

1990年代には女性の労働参加において他国をリードしていた米国だったが、2016年には、女性の労働力人口比率が経済協力開発機構(OECD)の先進22カ国中20位まで転落した。

米国の比率は1990年に74%に達し、その後はほぼ横ばいを続けている。一方で、他国の数字は上昇を続けてきた。

「米国の労働力、特に伝統的に男性が占めてきた職種において、女性の労働参加と就労継続に向けた計画的な取り組みを行うことが、世界の主要経済にとって重要な成長機会となる」と、S&Pはリポートで主張している。

女性がフルに労働参加できない最大の要因は、依然として育児だと同報告書は指摘。米国は、OECD加盟国の中で唯一、出産・育児休業中の給付金支給制度を法制化していない。

「もし米国が、他の先進国にならい、女性が労働参加して働き続けるよう後押しする政策を講じるなら、その効果は世界中に波及し、経済成長以上に株式市場の好況を下支えするだろう」とS&Pは予測する。

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