April 13, 2018 / 6:23 AM / 4 months ago

コラム:米国のロシア制裁、「曖昧さ」が生む脅威

[ロンドン 11日 ロイター BREAKINGVIEWS] - 米国の対ロシア追加制裁には、陰険な要素がある。制裁対象になったロシアのアルミ大手ルサール(0486.HK)とその親会社の複合企業En+グループ(ENPLq.L)にしてみれば、ドルが支配する世界の金融市場から締め出されるだけでも、十分に甚大な影響を受ける。

4月11日、米国の対ロシア追加制裁には、陰険な要素がある。写真は2017年7月、ロシア・クラスノヤルスクのルサール工場で、アルミニウム鋳塊の間を歩く従業員(2018年 ロイター/Ilya Naymushin)

だが本当に怖いのは、米国人以外とのビジネス関係も脅かされかねないことだ。

米政府が6日発表した追加制裁を受け、ロンドン市場は2社の孤立化に向けて動いた。ロンドン金属取引所(LME)は10日、ルサールのアルミニウムを、17日以降公認ブランドのリストから削除すると発表。ロンドン証券取引所グループ傘下のFTSEラッセルも10日、ルサールとEn+の株式を、一部指数から外すと表明した。

米国の取引所であれば、この動きは驚くに値しない。米国の組織や団体は、制裁対象とのいかなる取引も禁止されるからだ。だが、米国を本拠地としない両取引所には、選択肢があった。

LMEは当初、通常の取引継続をメンバーに告げていた。現在でも、制裁が発表された6日以前に生産・供給されたルサール製金属については、一定の条件下で制裁リスクを回避できるだろうと述べている。

この「一定の条件下」という注意書きの部分が問題だ。

2014年に発表されたロシア制裁では、ロシア政府と関係がある複数のロシア人が特別指定国民(SDN)に指定される一方で、大企業はこの指定を免れた。代わりに、ロシアの大手銀ズベルバンクなどは、部門別制裁(SSI)対象指定を受け、国際市場において特定期間を超えるファイナンスが出来なくなっていた。

ロシアの企業が、今回新たにより厳格な指定を受けたことは、大きな結果を伴うだろう。米国投資家がトラックする株式指数の運営者は、処罰を受けるリスクを取りたがらない。

米国によるロシア制裁の説明資料によれば、米国人以外も、ルサールやEn+のような企業のために「それと知りながら重要な取引を手助けした場合、制裁となり得る」。

これが何を指しているか、明確な特定が困難なことから、大半が名指しされた企業と関係を持つことを避けるようになり、ロシア企業とロシアへの圧力が強まっていくだろう。

*筆者は「Reuters Breakingviews」のコラムニストです。本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています。

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