[シンガポール 11日 ロイター] - アジア時間の原油先物は小幅続伸。欧州の航空管制統括機関「ユーロコントロール」が72時間以内にシリア空爆がある可能性を警告したことを受け、市場は緊迫する中東情勢に注目している。
0104GMT(日本時間午前10時04分)時点で、北海ブレント先物LCOc1は0.07ドル高の1バレル=71.09ドル。前日には3%超急伸し、2014年末以来の高値を付けていた。
米WTI原油先物CLc1は0.12ドル高の1バレル=65.63ドル。
シリア内戦で先週末に化学兵器が使用された疑惑を受け、米国と同盟国はシリアのアサド政権に対する共同軍事攻撃を検討している。
ユーロコントロールは10日、72時間以内に空対地あるいは巡航ミサイルが発射される可能性があるとし、無線航行機器に一時的な障害が起こる可能性を警告した。
シリアは主要な産油国ではないが、中東は世界的な原油輸出地域であるため、中東情勢の緊迫化は原油相場に影響する。
このほか、米中貿易摩擦を巡る懸念が和らいだことも原油相場を支援している。中国の習近平国家主席は10日、ボアオ・アジアフォーラムで演説し、中国経済の開放をさらに進め、自動車を含む一部製品の輸入関税を年内に引き下げる方針を表明した。