[シンガポール 18日 ロイター] - 原油先物価格は18日のアジア時間の取引で数年ぶり高値となっている。新型コロナ禍からの回復に伴い需要が引き続き堅調。天然ガスや石炭価格高騰を受けた代替需要も相場を支援している。
0111GMT(日本時間午前10時11分)時点でブレント先物価格は0.87ドル(1%)高の1バレル=85.73ドルと、2018年10月以来の高値。
米WTI先物は1.12ドル(1.4%)高の同83.40ドルで、2014年10月以来の高値。
オーストラリア・アンド・ニュージーランド銀行(ANZ)は18日のリポートで「各国の規制緩和が燃料消費の回復を支える」とし、「ジェット燃料市場は、米国が来月からワクチン接種を完了した外国人旅行者に国境を開放するというニュースに支援された。また、オーストラリアやアジアでも同様の動きがある」と説明した。
一方、米国からの供給増加も見込まれる。米石油サービス会社のベーカー・ヒューズが15日発表した週間データ(15日までの週)によると、米国内の石油・天然ガス掘削リグ稼働数は前週から10基増の543基と20年4月以来の高水準となった。増加は6週間連続。原油価格が14年以来の高値を付ける中、稼働を再開する掘削リグが増えている。
中国の独立系石油精製会社の今年の石油輸入割り当ては、昨年を下回る見通しとなった。前年割れは15年に参入が許可されて以来初めて。
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