[シンガポール 28日 ロイター] - アジア時間の原油先物は1%上昇。来週の石油輸出国機構(OPEC)総会で、供給過剰に対応するため何らかの減産が決定されるとの観測が支援している。
市場関係者によると、英領北海で最大の油田がパイプライン修理のために生産を一時停止したことも強材料となった。
0448GMT(日本時間午後1時48分)時点で米WTI原油先物CLc1は0.55ドル(1.1%)高の1バレル=52.11ドル。
北海ブレント原油先物LCOc1は0.57ドル(1%)高の60.78ドル。
英領北海のバザード油田はパイプラインの腐食が見つかったことから一時的に生産を停止した。これより規模が小さい油田も保守点検のために生産が停止されており、貿易筋によると、12月に予定されていた3個の貨物積み込みがキャンセルされた。
ただ、原油先物は10月上旬以降では依然として約30%値下がりしている。
12月6日のOPEC総会を前に、今週末はアルゼンチンで20カ国・地域(G20)首脳会議が開かれる予定で、米中貿易摩擦や石油政策が議題に上るとみられている。
アナリストの多くはOPECが12月の総会で何らかの形の減産を決めると予想しているが、市場の警戒感は根強い。
CMEグループのシニアエコノミスト、エリック・ノーランド氏はリポートで、原油先物をショートにする動きが強まっていることについて、「WTIの30%下落を受けてオプショントレーダーは引き続き下振れリスクを意識している」と指摘した。
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