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原油先物が4%上昇、減産合意で 需要減退懸念で上値は限定的

[シンガポール/ニューヨーク 13日 ロイター] - 原油先物は13日の取引で4%超上昇。石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非加盟国で構成する「OPECプラス」の減産合意を好感した。ただ、新型コロナウイルス感染拡大による需要の減退を受け、供給過剰分を相殺するには不十分だとして、上値は限定的となっている。

 4月13日、原油先物は取引で1ドル超上昇。石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非加盟国で構成する「OPECプラス」の減産合意を好感した。写真は2014年10月、コロラド州デンバーで撮影(2020年 ロイター/Rick Wilking)

北海ブレント先物LCOc1は1バレル=33.99ドルで高寄りした後、0519GMT(日本時間午後2時19分)時点で1.29ドル(4.1%)上昇の32.77ドル。

米WTI先物CLc1は1.01ドル(4.4%)上昇の1バレル=23.77ドル。一時24.74ドルまで上昇した。

「OPECプラス」は5─6月に日量970万バレルの減産を行うことで最終合意した。

これについて、IHSマークイットの副会長、ダニエル・ヤーギン氏は「合意により、世界の石油業界や国家、石油産業に依存する業界が極めて深刻な危機を回避することができた」と指摘。「在庫の積み上がりが抑制され、いつの日か平時が戻った際には、価格下落圧力を減殺するだろう」と述べた。

サウジのアブドルアジズ・エネルギー相は、サウジ、クウェート、アラブ首長国連邦(UAE)が自主的な追加削減を提案したと明らかにした。実施すれば、OPECプラス全体の実質的な減産量は1250万バレルに達するという。

クウェートの石油相は、世界的な減産量は、世界の原油供給の約20%に相当する2000万バレルに達する可能性があると指摘した。

ただ、需要の減退に対する懸念が原油価格の上値を抑えている。新型ウイルス感染拡大により、世界の燃料消費は約30%減少している。

BNPパリバのコモディティー担当調査部長、Harry Tchilinguirian氏はレポートで「原油価格はまずポジティブに反応するが、減産はせいぜい下値を支えるだけだと予想する」とし、上値は石油生産者のヘッジによっても抑えられるとの見方を示す。「第3・四半期に繰り延べ需要が出てくるまでは、原油価格の安定的な回復はないとみている」という。

モルガン・スタンレーは12日、第2・四半期の原油価格予想を引き上げ、北海ブレントが25ドル、WTIが22.50ドルとした。ただ、970万バレルの減産では、今後数カ月で在庫が急速に積み上がるのを防ぐことはできず、原油相場を引き続き圧迫するとした。

ロシア大統領府は、プーチン大統領とトランプ米大統領、サウジアラビアのサルマン国王がOPECプラスの減産合意を支持したと発表した。

トランプ大統領は、OPECプラスの合意によって米エネルギー業界の多数の雇用が守られると述べて、歓迎の意を表した。

カナダとノルウェーはこれまでに減産に前向きな姿勢を示している。米国は法律上、OPECなどとの協調が難しいものの、原油価格の下落を受けて今年の産油量は自然に大幅減になると説明している。

減産が長期的な影響を及ぼすとの見方から、期近物より期先物のほうが高くなるコンタンゴLCOc1-LCOc7が進んでいる。

シティのアナリストは「第3・四半期までには減産の効果が出て、年内の大半の期間で在庫が減るだろう」と指摘。北海ブレントの第3・四半期と第4・四半期の予想をそれぞれ35ドル、45ドルに引き上げた。

モルガン・スンタレーも下半期の予想を5ドル引き上げ30-35ドルとした。

*内容を追加しました。

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