[東京 8日 ロイター] - アジア時間の原油先物は、前日に続き下落している。中国の輸入データで、原油や燃料の世界的な回復の脆弱性が示されたことが背景。
0151GMT(日本時間午前10時51分)時点で、北海ブレント先物は0.11ドル(0.2%)安の1バレル=71.38ドル。前日は0.6%安だった。米WTI原油先物は0.13ドル(0.2%)安の1バレル=69.10ドル。前日は0.6%下落していた。
みずほ証券のエネルギー先物部門責任者、ボブ・ヨーガー氏は「中国の原油輸入が5カ月ぶりの低水準となったことは、アジア市場の弱さを裏付けるだろう」と述べた。
中国税関総署が7日発表した統計によると、5月の原油輸入は高水準だった前年同月を14.6%下回り、1日当たりでは今年最低となった。一部製油所が保守点検に入り処理能力が低下したことが影響した。
一部の国で新型コロナウイルスワクチンの接種が進展する中、需要回復への期待から原油価格はここ数週間に上昇してきた。北海ブレント先物は年初来では40%近く上昇、米原油先物はそれ以上の上昇率となっている。
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