July 29, 2019 / 9:53 AM / 19 days ago

〔GRAPHIC〕米経済の状況は悪いか、過去の利下げ局面との比較

[ワシントン 29日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)は世界経済の減速を受けて、30─31日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利下げに踏み切るとみられている。利下げ局面は1995年以降で5回目となる。

ただ現在は米経済の力強さを示す多くのサインが見られる。FRB当局者は労働市場がかなり強いことを認めており、利下げは1度きりとの発言も聞かれる。

米中の貿易戦争や、欧州・アジア・中南米の景気減速によって高まったリセッション(景気後退)のリスク緩和には1度の「保険としての利下げ」で十分かもしれない。

1995年、98年、2000年、2007年にFRBが利下げを開始する前の状況と現在の比較をまとめた。

<弱いインフレ>

5月の個人消費支出(PCE)価格指数は前年比1.5%の上昇で、これは金融危機によるリセッションが終わった2009年6月以降の平均と同水準。過去最長となる現在の景気拡大期間は物価の勢いが弱いのが特徴だ。1995年、98年、2007年はインフレ圧力がもっと強かった。

低いインフレ率はFRBにとって2つの点で重要な意味を持つ。まず2%の目標を上回るインフレを招くことをさほど心配せずに経済成長を促すことができる。

第2に一部の政策当局者は弱いインフレが続いていることについて、物価を目標どおりに維持するための金利水準の設定を誤ったことの表れではないかと懸念している。これは2015年から18年までの利上げが行き過ぎだったことを意味している可能性がある。

<製造業の苦境>

米経済の約1割を占める製造業はすでに世界的な景気減速の影響を受けている。1995年、98年の利下げ前と似た状況だ。

95年は米経済が幅広く鈍化しているようだった。98年はアジア金融危機によって世界経済が打撃を受けた上に、ロシアで新たな金融危機が進行していた。FRBの利下げにより米経済は2001年までリセッション入りしなかった。

<労働市場の力強さ>

米経済がリセッションに向かっているかを判断する先行指標として多くのエコノミストは週間の新規失業保険申請件数に注目している。他の労働市場の指標と同様に新規失業保険申請に危険信号は見られない。これは過去もほほ同じだ。申請件数が大幅に増加したのは1995年の利下げ時だけだ。

<株価の上昇>

S&P総合500種指数は1998年、2000年、2007年に始まった利下げの前に大幅に下落した。2000年と07年の利下げ局面ではリセッションに陥った。しかし今回は1995年の利下げ時と同様に株価は堅調を維持している。

<景気拡大見通し>

景気に先行して動くとされる指標の多くは米経済のリセッション入りが近いことを示していない。

米民間調査機関コンファレンス・ボードの景気先行指数が利下げ開始前に基準の100を下回っていたのは2007年の利下げ時のみ。

0 : 0
  • narrow-browser-and-phone
  • medium-browser-and-portrait-tablet
  • landscape-tablet
  • medium-wide-browser
  • wide-browser-and-larger
  • medium-browser-and-landscape-tablet
  • medium-wide-browser-and-larger
  • above-phone
  • portrait-tablet-and-above
  • above-portrait-tablet
  • landscape-tablet-and-above
  • landscape-tablet-and-medium-wide-browser
  • portrait-tablet-and-below
  • landscape-tablet-and-below