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アングル:石油の供給と需要、ピーク迎えるのはどちらが先か

[25日 ロイター] - 脱炭素の動きを背景とする石油需要頭打ちの見通しを受け、生産のピークが想定より早いとの見方が台頭している。

 10月25日、脱炭素の動きを背景とする石油需要頭打ちの見通しを受け、生産のピークが想定より早いとの見方が台頭している。写真はベネズエラのモリチャルで、原油のサンプルをとる作業員。2011年7月撮影(2021年 ロイター/Carlos Garcia Rawlins)

パンデミックによる行動制限で上流の石油プロジェクトへの投資も需要も落ち込んだが、需給双方の伸びが鈍い状況が恒久的になる可能性がでてきた。

モルガン・スタンレーは最近のノートで「現在のトレンドだと石油の世界供給は、需要よりも早くピークを迎えそうだ」と述べた。「温暖化ガスの排出量に制限が掛けられている。だから石油消費に歯止めが必要だ。しかし、これに関する反応は低投資という形で現れている」と指摘した。

石油会社や当局の間では需要のピークは少なくとも数年は先との見方が大勢。需要はパンデミック前の水準を回復しつつある。

石油とその他化石燃料との需要と生産のミスマッチで、原油価格は数年ぶりの高値に上昇、欧州やアジアはエネルギ-危機に見舞われている。

石油需要の中期的な減少見通しは、再生可能エネルギーが存在感を増すことを想定したものだが、国際エネルギー機関(IEA)は、再生可能エネルギーが急速に伸びなければ価格高騰や需給逼迫を解消できないと指摘する。

ただIEAは、石油供給に占める石油輸出国機構(OPEC)とロシアのシェアが今後10年上昇するとの見方から、供給のピークが差し迫っているとはみていない。

OPECが先月発表した年次見通しでは、世界供給が2045年に頭打ち状態になるが、明確なピークはないとしている。

IEAは、石油・ガス投資の低迷は、2050年までに温暖化ガス排出を実施ゼロにする(NZE)最も野心的なシナリオと合致する数少ない分野の一つと指摘する。NZEシナリオでは、化石燃料の新規プロジェクトは進めるべきでないとしている。

ただ、公表済みの政策によるシナリオ(STEPS)という最も保守的なシナリオでは、需要を満たすための石油への平均年間投資が5000億ドル超と、過去5年に見られなかった高水準に急増する必要があるとしている。

エネルギー・コンサルティング会社FGEはノートで、問題は目先のものでなく、今後数年で拡大する可能性があるとみる。

「上流の石油投資の状況がかなり懸念されているが、今後数年の需要拡大に対応するには不十分だ。これは今後12─18カ月の問題でなく、2023年以降の問題だ」と述べた。

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