[ルクセンブルク 23日 ロイター] - ユーロ圏の常設金融支援機関である欧州安定メカニズム(ESM)のレグリング総裁は23日の会見で、ギリシャは今後数年、新たな借り入れの必要はないとの見方を示した。ただ、国債利回りが低下した際の新規発行に向けて徐々に準備しておくよう求めた。
ギリシャは今年8月、2015年8月に合意した3カ年の第3次金融支援を終了。同プログラム終了後の資本市場復帰を支援するため、150億ユーロ(171億9000万ドル)の最終の融資を受けた。その結果「現在、資本市場に緊急でアクセスする必要はない」とレグリング総裁は述べた。
総裁によると、ギリシャの現金バッファーは220億ユーロあり、「2年間は市場で資金調達をする必要はない」という。
ただ、国債の新規発行が2020年より前になる可能性もあると予想。「流通市場での利回りは、半年前より上昇している。利回りが再び低下した際、(ギリシャの当局は)発行するとみている」と述べた。
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