June 19, 2018 / 6:52 AM / 5 months ago

焦点:マケドニア効果か、合意で高まるギリシャ債務軽減期待

[アテネ 18日 ロイター] - ギリシャは17日、旧ユーゴスラビアのマケドニアが国名を「北マケドニア共和国」に変更することに合意した。これにより、国際債権団から債務軽減を勝ち取るチャンスが以前より高まったかもしれない。

ギリシャのチプラス首相は、マケドニアのザエフ首相とともに合意文書に調印し、国名問題を巡る両国の27年にわたる確執に終止符が打たれた。マケドニアにとっては、欧州連合(EU)や北大西洋条約機構(NATO)に加盟する道も開かれた。

そうした政治的な友好実現を追い風に、ギリシャは21日から始まるユーロ圏財務相会合(ユーログループ)においていつもよりも好意的な反応が期待できる、と同国政府やEUの当局者は話している。

同会合はギリシャが現在の第3次金融支援を脱却するまでの道筋を協議する場になるが、2010年のEUと国際通貨基金(IMF)による最初の支援以降膨れ上がっているギリシャの債務の軽減が議題に上ってもおかしくない。

チプラス氏は先週、欧州安定メカニズム(ESM)の責任者に対して、債務軽減問題とマケドニアの国名変更は別だと認めつつも、ギリシャにとって最も重大な局面となりそうな21日の会合で、マケドニアとの交渉で見られたような事態の急進展があることを「希望している」と表明した。

金融支援と引き換えにギリシャには厳しい緊縮措置が課されただけに、チプラス氏とEUの関係はこれまでしばしば不穏さを醸し出してきた。

しかしあるEU高官は、マケドニア国名変更の合意がギリシャ債務問題について、債権者側の心理にプラスの効果を及ぼすと予想。マケドニアと債務問題に直接的なつながりがあるわけではないと断りながらも「債務軽減の協議で(ギリシャを)後押しする力になる。ギリシャ政府は以前とは異なる意気込みで話し合いに臨むだろう」と語った。

ギリシャがマケドニアの国名変更を受け入れことを、これまでの頑なな反対姿勢がバルカン情勢の不安定化につながりかねないと業を煮やしていたEUや米国は歓迎している。

 6月18日、旧ユーゴスラビアのマケドニアが国名を「北マケドニア共和国」に変更することにギリシャが合意したことで、国際債権団から債務軽減を勝ち取るチャンスが以前より高まったかもしれない。写真は国名変更合意に反発するデモ参加者たち。27日ギリシャ北部で撮影(2018年 ロイター/Alexandros Avramidis)

こうした中でギリシャ政府のある高官は「ギリシャが問題を生み出すのではなく解決する存在に見える以上、(債務問題に)好影響を与える展開は否定できない」と話した。もっとも同高官は、欧州の債権者からマケドニア国名変更容認を要求されたことはないと付け加えた。

ただ以前のギリシャ支援協議に参加したある人物は、債務軽減実現には慎重な見方をしている。債務軽減に向けてはドイツの支持を得るのが不可欠となるが、移民政策に関する国内の対立への対応に追われている同国が現在よりも寛大な態度になる可能性は乏しいからだ。

(Lefteris Papadimas、Renee Maltezou記者)

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