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GSKやファイザーなど4社、米連邦地裁の「ザンタック」訴訟で勝訴

 12月6日、製薬大手、英グラクソ・スミスクライン(GSK)、米ファイザー、仏サノフィ、独ベーリンガーインゲルハイムの胃炎・消化性潰瘍治療薬「ザンタック」が原因でがんになったとして利用者らが4社を訴えていた裁判で、米フロリダ州の連邦地裁は6日、十分な科学的根拠に基づいていないとして訴えを退けた。写真はファイザーのロゴ。ベルギーのプールスで2日撮影(2022年 ロイター/Johanna Geron)

[6日 ロイター] - 製薬大手、英グラクソ・スミスクライン(GSK)、米ファイザー、仏サノフィ、独ベーリンガーインゲルハイムの胃炎・消化性潰瘍治療薬「ザンタック」が原因でがんになったとして利用者らが4社を訴えていた裁判で、米フロリダ州の連邦地裁は6日、十分な科学的根拠に基づいていないとして訴えを退けた。

同連邦地裁は、米国各地の連邦地裁に出されていた同様の訴訟、約5万件を一元的に扱っており、4社は連邦地裁での訴訟を全て切り抜けた格好。ただ、この他に州の地裁に出されている数万件の訴訟の行方には、今回の判決は直接関係しない。州裁での審理は来年2月のカリフォルニア州を皮切りに始まる予定。

原告団の弁護士は共同声明を出し、控訴する方針を示した。

ザンタックは1983年に承認され、1988年には世界で最も売れた医薬品となった。

2019年には、ザンタックの有効成分、ラニチジン塩酸塩が経年劣化により発がん性物質のNDMAを形成するとの懸念から、一部メーカーと薬局が販売を中止。米食品医薬品局(FDA)は20年、ザンタックとそのジェネリック(後発)医薬品全てを市場から撤去するよう要求した。

撤去開始直後、ザンタックを服用した後にがんを患ったとする訴訟が大量に起こされた。

フロリダ州連邦地裁の判事は、原告が利用しようとしている専門家の証言は「信頼できない方法を体系的に利用」しているなどとして、法廷では認められないと説明した。

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