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英アストラゼネカ、治験近く再開なら年内にワクチンデータ確認

英製薬大手アストラゼネカのパスカル・ソリオ最高経営責任者は10日、新型コロナウイルスワクチンの治験を近く再開できれば、年内に免疫効果が得られるかデータが得られるという予想を変えていないと述べた。マサチューセッツ州ウォルサムで9日撮影(2020年 ロイター/BRIAN SNYDER)

[チューリヒ/フランクフルト 10日 ロイター] - 英製薬大手アストラゼネカAZN.Lのパスカル・ソリオ最高経営責任者(CEO)は10日、臨床試験(治験)を一時中断した新型コロナウイルスワクチンについて、近く治験を再開できれば、年内に免疫効果が得られるかデータが得られるとの予想を変えていないと述べた。

アストラゼネカは8日、オックスフォード大学と開発する新型ウイルスワクチンについて、被験者1人に説明できない疾患が生じたため、治験を世界的に中断したと発表した。報道によると、疾患が生じたのは英国の被験者で、横断性脊髄炎に関連する症状が見られた。

ソリオCEOはこの日のオンラインイベントで、症状が出た被験者の診断結果について、同社はまだ情報を得ていないとし、横断性脊髄炎を発症していたかについては、一段の検査が必要になると指摘。診断結果は独立安全委員会に提出され、その後に治験継続が可能かについて判明すると述べた。

その上で、ワクチン開発における治験の一時中断は「極めてよくあること」とし、新型ウイルスワクチン開発が他のワクチン開発と異なるのは全世界が注目しているところだと語った。

ソリオ氏によると、アストラゼネカの新型ウイルスワクチンの治験には最大6万人が登録。通常のワクチン治験と並ぶ規模で、希少な副作用を検知するに充分な規模としている。

横断性脊髄炎は稀に発生する脊椎炎症疾患。これまでもワクチン接種後の発症が報告されているが、専門家によると、横断性脊髄炎の症状とワクチン接種との直接的な関連は裏付けられていない。米メイヨー・クリニックは、ワクチン接種の制限を正当化するほど強い関連性はこれまで確認されていないとしている。

医学誌LUPUSは2009年、約40年にわたり英語で発表された文献の分析を実施。それによると、B型肝炎ワクチン、はしか・おたふく風邪・風疹の3種混合ワクチン、破傷風・ジフテリア・百日咳の3種混合ワクチンなどの接種に関連して37件の横断性脊髄炎の事例が見つかった。

ロンドン大学衛生熱帯医学大学院で薬剤疫学を専門とするスティーブン・エバンズ教授は免疫反応のほか、ホルモン反応や環境要因などさまざまな要因が存在する中で、自己免疫反応をワクチン接種という一つの要因に結び付けるのは問題があると指摘。同教授によると、これらのワクチンの利用は継続された。

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