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アストラ製ワクチンと血栓に関連性も、EU「なお利点」

[ブリュッセル/ベルリン/チューリヒ/ローマ/ロンドン 7日 ロイター] - 欧州連合(EU)の医薬品規制当局である欧州医薬品庁(EMA)は7日、英アストラゼネカとオックスフォード大学が開発した新型コロナウイルスワクチン接種とまれな脳血栓症の発症が関連している可能性があるとの認識を示した。

EMAは声明で「アストラゼネカ製ワクチン接種後2週間以内に、非常にまれな血小板減少に伴う血栓症が発症する可能性がある」と考慮するよう、医療関係者やワクチンを接種する人に注意を促した。

こうした副反応の大半のケースは60歳以下の女性に発生していると指摘した上で、「現時点で得られている証拠からは、特定のリスク要因は確認されていない」とした。

EMAの高官によると、今月4日時点でアストラゼネカ製ワクチン接種後に報告されたまれな脳血栓症の症例は3400万回の接種中169件。

しかし、EMAのエグゼクティブディレクター、エマー・クック氏は「新型コロナ感染症による死亡リスクはまれな副作用による死亡リスクよりもはるかに高い」との認識を改めて示した。

アストラ製ワクチンの利用について、欧州連合(EU)の保健相は共通の指針で一致することができず、感染率や代替ワクチンが利用できるかという点に基づいて欧州各国が独自に決定すべきとなった。

英保健当局も、大半のケースでワクチンの利点がリスクを上回るとの認識を示し、「深刻な安全性への懸念というよりは最大限の注意を払い」、30歳以下へのアストラ製ワクチン接種を停止し、他のワクチンを使用するよう提言した。

世界保健機関(WHO)のワクチン諮問委員会も独自の調査報告書を発表し、アストラ製ワクチンと血小板減少に伴う血栓症との因果関係について「もっともらしいと考えられるが、確認されていない」との認識を示した。

同委は「懸念ではあるものの、非常にまれな事例であると認識することが重要だ。世界で約2億人がアストラ製ワクチンを接種し、こうした報告事例はごく少数にとどまっている」とした。

また、ドイツのワクチン委員会メンバー、クリスチャン・ボグダン氏は、アストラ製ワクチンを接種し、まれな血栓症を発症した60歳以下の女性が通常の20倍に上ると指摘。ある集団で特定期間に高い頻度で発生することは「非常に明確なリスクシグナル」だと述べた。

イタリア当局はEMAの発表を受け、アストラ製ワクチンを60歳以上に限定して推奨すると発表した。当局者によると、政府は60歳以下に同社製ワクチンを避けるよう勧告しているが、禁止はしていないという。

またアストラゼネカは、ワクチン接種に伴い「非常にまれな副反応」として脳血栓症が発生する可能性を明記する方向で、欧州と英保健当局と取り組んでいると明らかにした。

*情報を更新して再送します。

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