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英中銀、コロナ対応で債券買取枠を拡大 マイナス金利議論せず

[ロンドン 18日 ロイター] - イングランド銀行(英中央銀行)は18日、新型コロナウイルス禍による景気の落ち込みに対応するため、債券買い取り枠を1000億ポンド(1250億ドル)拡大し7450億ポンドとすることを決めたと発表した。政策金利は過去最低の0.1%に据え置いた。

イングランド銀行(英中央銀行)は18日、新型コロナウイルス禍による景気の落ち込みに対応するため、債券買い取り枠を1000億ポンド(1250億ドル)拡大し7450億ポンドとすることを決めたと発表した。ロンドンの英中銀前で3月撮影(2019年 ロイター/Toby Melville)

政策委員9人のうち8人が買い取り枠の拡大に賛成する一方、チーフエコノミストを務めるハルデーン委員は据え置きが望ましいとして反対票を投じた。金利の据え置きは全会一致で決定した。

マイナス金利に関する議論はなかった。

ベイリー総裁は金融政策委員会後の記者会見で、新型ウイルス感染拡大抑制策の緩和を受け、英経済は中銀の1カ月前の予想よりも速いペースで回復していると指摘。「抑制策が一部緩和されるに従い、経済活動は戻りつつある」と述べた。ただ過度に楽観的になってはならないとし、「異例の事態はなお継続している」と指摘した。

マイナス金利政策については、排除はしないとしながらも、複雑な案件であり、導入は切迫していないと述べ、これまでに示してきた立場を改めて表明するにとどめた。

中銀は、追加の買い取り額である1000億ポンドを使い切ると明言する一方、買い取りが年末ごろに新たな枠組みの上限に達する見通しとして、買い入れペースを緩める方針を示した。

最近の経済指標から、消費支出は当初7—9月期までに到達すると見込んでいた水準にあると判断されるが、失業率が予想以上に悪化するリスクは残るとした。

ロイターのエコノミスト調査では、債券買い取り枠が1000億ポンド拡大し、政策金利は0.1%に据え置かれるとみられていた。また一部のエコノミストは、買い取り枠の大幅な拡大やマイナス金利の検討を巡る明確なメッセージを見込んでいた。

アバディーン・スタンダード・インベストメンツの投資ストラテジスト、ルーク・バーソロミュー氏は「最近マイナス金利が取り沙汰されているが、中銀が導入する可能性は極めて低いと考えられる」と述べた。

中銀は3月、新型コロナへの対応として政策金利を従来の0.25%から0.1%に引き下げるとともに、債券買い取り枠を2000億ポンド増やし6450億ポンドとした。

中銀はこの日、刺激策の拡大が2%の物価目標の達成に寄与するとの見通しを示した。5月の消費者物価指数(CPI)は前年比で0.5%の上昇と、2016年6月以来の低い伸びにとどまった。

ベイリー総裁はまた、カーニー前総裁が指摘していた気候変動による金融リスクについて、英中銀が引き続き重点的に取り組むことを望むと指摘。重大な環境汚染を引き起こしている企業が発行した社債を英中銀が購入しているとの批判がある中で、中銀報告書では、保有する社債の「炭素強度」は市場平均並みだが、気候変動を抑制するという目標に一致していないことが示されたとし、「2050年までの排出量ゼロ目標を達成するために追加の措置が必要」とした。

*内容を追加しました。

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