[上海/北京 12日 ロイター] - 中国の国家衛生健康委員会は12日、過去24時間に確認された新型コロナウイルスの新規感染者が前日の103人から減少し、55人だったと発表した。感染拡大の中心地となっている河北省は省都をロックダウン(都市封鎖)しているほか、12日から自宅隔離措置を導入する県もあり、新たな感染予防策を相次ぎ講じている。
河北省の廊坊市は12日、住民490万人を7日間の自宅隔離の対象とし、大規模な検査を実施すると表明。
廊坊市では、北京市と接する固安県と三河市ですでに自宅隔離措置が発表されていた。
新規感染者1人を確認した固安県は12日から18日までの間、自宅隔離措置を導入すると発表。公共交通機関を閉鎖した。
39人の新規感染者が出た河北省の省都石家荘は、最近の感染者拡大の中心となっており、ロックダウンが敷かれている。同省は高速道路の一部区間を閉鎖、石家荘登録の車両の進入禁止措置などを講じている。
石家荘市ではすでに1100万人がロックダウンの対象となっている。
中国新聞社が11日遅く報じたところでは、石家荘市の藁城区では新型コロナ対策の一環として、辺ぴな村に住む2万人を中央隔離施設に収容する措置が講じられている。
北京市の疾病予防管理センターは、タクシー・配車会社に対し、相乗り禁止を推奨する指針を出した。また運転手に対し、週1回の新型コロナ核酸検査の実施とワクチン接種を求めた。
新規感染者のうち市中感染は42人となり、北京を取り囲むように位置する河北省が40人。北京と黒竜江省がそれぞれ1人ずつだった。
ここ最近に報告されている感染者数は昨年初めのピークと比べればはるかに少ないものの、当局は新たな感染の波を阻止するため強い措置に乗り出している。
本土全体の無症状感染者は81人で、前日の76人から増加した。
中国当局は、無症状感染者を感染者の数に含めていない。
本土の累計感染者数は8万7591人となった。死者は4634人で横ばい。
黒竜江省では望奎県で36人の無症状感染者が新たに報告された。望奎県は11日からロックダウンに入った。
吉林省の省都・長春市でも11日に7人の無症状感染者が報告されたが、うち4人は最近、望奎県を訪れていた。
武漢市は11日、河北省の感染者2人が同市を訪れていたことを受けて、接触者の追跡を開始。
石家荘市と接する山西省・晋中市は、河北省からの旅行者全員に新型コロナ検査を実施する方針を示した。
*内容を追加しました。
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