[ブリュッセル 17日 ロイター] - 欧州連合(EU)の欧州委員会は17日、新型コロナウイルス感染症ワクチンを巡る「有害な競争」を回避し、貧困国が利用可能なワクチンを確保するために、各国首脳に対しワクチンの大量購入に協力するよう呼び掛けた。
現在、臨床試験中のワクチンは10種類強。承認が得られ次第、十分な供給量を確保するために、富裕国は製薬会社から事前にワクチンを買い占めようとしている。
欧州委は、こうした競争はワクチンの価格上昇につながるほか、貧困国を中心に多くの国がワクチンを得られにくくなるとの懸念を表明。フォンデアライエン委員長は「パンデミック(世界的大流行)と戦う上で『われ先に』という考え方はない」と述べた。
フォンデアライエン委員長はワクチンの事前の共同購入を巡り、世界各国首脳の協力を求める考え。EUは来週、ワクチン戦略に関するオンラインでの首脳会議を開催する。
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