March 10, 2020 / 10:14 PM / 25 days ago

EU、新型コロナ対策基金設立へ 既存財源から250億ユーロ拠出

[ブリュッセル 10日 ロイター] - 欧州連合(EU)のフォンデアライエン欧州委員長は10日、新型コロナウイルスによって引き起こされる経済危機に対応するために、既存財源から250億ユーロ(280億ドル)を拠出してEU基金を設立すると発表した。

 3月10日、EUのフォンデアライエン欧州委員長は、新型コロナウイルスによって引き起こされる経済危機に対応するために、既存財源から250億ユーロ(280億ドル)を拠出してEU基金を設立すると発表した。ブリュッセルで先月撮影(2020年 ロイター/Yves Herman)

同委員長は会見で「使える手段はすべて使う」と表明。ただEU当局者によると、今回発表された基金には新規の資金は拠出されず、効果を疑問視する声も出ている。

新型コロナ対策を巡っては、EU諸国の足並みが乱れているとの批判が出ていた。フランス当局者によると、同国のマクロン大統領がEUの結束を示すべきだと主張。EU首脳は10日、緊急のビデオ会議を開いた。

250億ユーロの基金のうち、75億ユーロは、手続きが複雑で加盟国政府が利用できなかった資金を活用する。

現在のEU予算の下で加盟国の承認をすでに得ているEU構造基金を加えることにより合計で250億ユーロの資金を確保する。

フォンデアライエン委員長は、資金が今後数週間以内に医療システム、中小企業、労働市場などに活用されるとした。

ある外交筋によると、ビデオ会議では計画の詳細は協議されず、16日のユーロ圏財務相会合の議題となる。

また欧州委員会は、財政ルールや補助金の規制をどのように柔軟に解釈するかについて、今週新たな指針を公表する。加盟国政府の支出拡大が可能になるとみられる。

ただ新型コロナ対策を巡っては、EU内の亀裂も浮き彫りとなっている。

フランス、ドイツ、チェコは先週、感染者が急増しているイタリアから正式な要請があったにもかかわらず、防護服の輸出規制解除を拒否し、自国内への支給を優先している。

オーストリアは10日、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、隣国イタリアからの入国を原則禁止する方針を明らかにした。域内移動の自由を保障するシェンゲン協定が制限されたのは、新型コロナウイルスの感染拡大後で初めて。

欧州委員会は同日、新型コロナウイルスの打撃を被っている企業に対する補償措置を検討する用意があり、とりわけ流行が深刻なイタリアに追加支援を実施する可能性があるとの認識を示した。

ベステアー委員(競争政策担当)は「欧州委は企業が被った新型コロナの影響を補償する支援措置の可能性を巡り協議している」と語った。

さらに「イタリア経済に対する深刻な混乱への救済策として必要となる可能性のある追加措置を巡り、イタリアと連携する用意がある」と言明した。

ドムブロフスキス副委員長も「われわれが利用可能な全て措置や方法で、イタリアを支える」と表明した。

欧州委の試算によると、新型コロナの影響で、イタリアとフランスは第1・四半期にテクニカルなリセッション(2四半期連続のマイナス成長)に陥る可能性がある。

*内容を追加しました。

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