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独、今年の成長率予想を上方修正 コロナ禍想定ほど深刻化せず

ドイツ政府は1日、新型コロナウイルス感染拡大による影響は当初懸念されていたほど深刻化しないとの見方を示し、2020年のドイツ経済の成長率見通しを上方修正した。写真はアルトマイヤー経済相(2020年 ロイター/HANNIBAL HANSCHKE)

[ベルリン 1日 ロイター] - ドイツ政府は1日、新型コロナウイルス感染拡大による影響は当初懸念されていたほど深刻化しないとの見方を示し、2020年のドイツ経済の成長率見通しを上方修正した。ただ、21年については下方修正した。

アルトマイヤー経済相が発表した最新の経済見通しによると、政府は20年の成長率はマイナス5.8%になるとし、従来のマイナス6.3%から上方修正。それでも、世界的な金融危機に見舞われた09年のマイナス5.7%を超え、第2次世界大戦以降で最悪のマイナス成長となる。

21年については、プラス4.4%になるとし、従来のプラス5.2%から下方修正した。アルトマイヤー経済相はこれについて、ドイツ経済が22年初旬まで新型ウイルス感染拡大前の水準に戻らないことを示していると述べた。

経済見通しによると、今年の輸出は12.1%減少するが、21年は8.8%増加。個人消費は今年6.9%減少するが、21年は4.7%増加する。

アルトマイヤー氏は、政府支援策でドイツ経済はコロナ禍から予想より速いペースで回復していると指摘。「上半期のリセッション(景気後退)は、懸念されていたほど悪化しなかった」とし、「少なくとも現時点では、ドイツ経済は全般的にV字型回復を遂げている」と述べた。

ドイツ経済は第2・四半期に9.7%のマイナス成長に陥ったが、フランスのマイナス13.8%、イタリアのマイナス12.8%と比べると傷は浅かった。

ドイツ連邦銀行(中央銀行)は、景気支援策のほか、時限措置として実施した付加価値税(VAT)率引き下げが追い風となり、第3・四半期は個人消費が景気をけん引すると予想。IFO経済研究所の見通しによると、第3・四半期は7%程度のプラス成長を回復するとみられている。

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