インドネシアでコロナ病床逼迫、首都では病院の外にテント設営

［ジャカルタ　２５日　ロイター］ - インドネシアでは２４日に新型コロナウイルスの新たな感染者が２万０５７４人増え、流行開始以来で最多となった。累計も２００万人を今週突破しており、首都ジャカルタでは病床を増やす余地をつくるため病院の外にテントが張られている。

一部都市では各病院がフル稼働に近づいている。

ジャカルタ特別州のアニス・バスウェダン知事によると、隔離病床占有率は２３日に９０％に達したほか、集中治療室（ＩＣＵ）占有率は８６％となった。

政府によると、ジャカルタの３病院は新型コロナ患者を専門に受け入れる病院に転換されているほか、７０００床を擁する隔離センター２カ所が立ち上げられている。

インドネシアでは感染力の強いデルタ株が広がっており、少ない検査と乏しい接触歴調査とも相まって、公衆衛生の専門家はインドで最近見られたような感染爆発が起きるリスクがあると警告している。

ただ、ジョコ大統領は今のところ、全面的なロックダウン（都市封鎖）を求める専門家の声に抵抗しており、２３日には経済を「殺す」ことなく実行できるとして現行の制限が最善の選択肢だと述べた。