[北京/ソウル 27日 ロイター] - 北朝鮮が新型コロナウイルスの流行を初めて認める数カ月前に突如として中国からマスクや人工呼吸器などを輸入していたことが明らかになった。中国からワクチンを輸入していた可能性もある。
中国が今月発表した貿易統計で明らかになった。
北朝鮮国営メディアは2週間前、新型コロナの流行を報道。これを受けワクチン、医療機器、食料の不足に対する懸念が強まったが、北朝鮮は国営メディアの報道前にマスクなどの備蓄を開始していたとみられる。
北朝鮮が大規模な新型コロナワクチンの接種を行った事実は確認されていないが、中国は2月に31万1126ドル相当のワクチンを北朝鮮に輸出している。ワクチンの詳細は不明。今年2月以外や昨年は、北朝鮮へのワクチン輸出は行われていない。
北朝鮮は1─4月には中国から1060万枚以上のマスクを輸入。昨年12月の輸入はゼロだった。
1─4月には9万5000個近い体温計も輸入。輸入量は昨年1年間の33倍以上だった。
4月には人口呼吸器1000台(26万6891ドル相当)も輸入している。その他、新型コロナ検査キットに利用される可能性がある実験用品や、ゴム手袋、防護服なども輸入した。
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