[18日 ロイター] - カナダの2人の研究者が17日、米ファイザー製の新型コロナウイルスワクチンについて、各国政府は2回目の接種を延期すべきとの見解を示した。1回目の接種で92.6%の有効性があり、2回目の接種に短期的に著しい恩恵はないとしている。
ダヌタ・スコウロンスキー、ガストン・デセレスの両氏によると、米食品医薬品局(FDA)に提出されたファイザーの資料から分かったという。
医学誌「ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン」に掲載された書簡で両氏は、今回の発見は米モデルナのワクチン「mRNA-1273」で報告された1回目の接種の有効性(92.1%)にも類似していると指摘した。
両氏は1回の接種による予防期間について不確実性があるかもしれないとしつつ、1回目の接種から1カ月後に2回目の接種を受けることは「短期的にさらなる利益はほとんどない」と指摘。「現在のワクチン不足を考慮すれば、2回目の接種を延期することは国家の安全にかかわる問題であり、無視されれば米国で今冬に数千人規模のCOVID-19(新型コロナウイルス感染症)関連の入院患者・死者が出ることは確実だ」と警告した。
ファイザーはこれに対し、自社ワクチンを巡る別の接種計画は今のところ評価されていないとし、その決定は衛生当局に属するものだと答えた。
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