[ニューヨーク 27日 ロイター] - 米製薬大手ファイザーが実施した試験で、南アフリカで見つかった新型コロナウイルス変異種由来の3種類の変異操作をしたウイルスに対し、同社と独ビオンテックの共同開発ワクチンの有効性は少し失われるだけにとどまることが示された。研究データの査読審査はまだ行われていない。
米テキサス大学医学部の研究者らと共同で、ワクチンを接種された人の血液から抗体を調べた。その結果、ウイルスの無力化について、同ワクチンが引き続き有効性がある可能性が高いことを示唆したという。
今回は南アで見つかった変異種由来のすべての変異を対象にしない限定的な実験となった。研究をまとめたテキサス大医学部教授によると、すべての変異を含むウイルスを現在、遺伝子操作で作っており、その実験結果は約2週間で出る見込み。
一方で、米コロンビア大学の研究者らが別の手法を用いて実施、この日発表された試験では、南アの変異種に対するファイザーのワクチンは有効性が大きく薄れるとの結果が示された。このデータも査読審査は未実施。
私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」