[13日 ロイター] - フランスの製薬大手サノフィのポール・ハドソン最高経営責任者(CEO)は、米トランスレート・バイオと共同開発中の新型コロナウイルスのワクチン候補について「年内には準備できないだろう」との見方を示した。
地元紙ジュルナル・デュ・ディマンシュに対して述べた。
このワクチンは、米ファイザーと独ビオンテックが共同開発したワクチンや、米モデルナのワクチンと同様、「メッセンジャーRNA(mRNA)」と呼ばれる技術を活用している。
今四半期中に臨床試験を開始する予定。
サノフィは昨年12月、前臨床試験のデータが良好だったことを受けて、最短で2021年下半期に同ワクチンの承認を目指す方針を示していた。
同CEOは「年内には準備できないだろうが、もし変異株との闘いが続くのであれば、後の段階になって一層役に立つ可能性がある」と述べた。これ以上の詳細は明らかにしなかった。
サノフィのコメントは取れていない。
サノフィは、英グラクソ・スミスクラインと共同開発している別のワクチン候補の開発も遅れている。このワクチンは従来型のタンパク質ベースのワクチンだが、高齢者の免疫反応が不十分だったため、発売が2021年末に延期された。
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