[シンガポール 2日 ロイター] - 米格付け会社ムーディーズは2日、シンガポールの銀行セクターの格付け見通しを「安定的」から「ネガティブ」に変更した。
新型コロナウイルス感染拡大による景気減速と金利低下で、不良債権の増加と収益悪化のリスクがあることを理由に挙げた。
ムーディーズはリポートで「資産の質の悪化で信用コストは上昇する一方、金融緩和で金利は低下し、純金利マージンは圧迫されるだろう」と指摘した。
シンガポールの3大銀行であるDBSグループ・ホールディングス、オーバーシー・チャイニーズ銀行(OCBC)、ユナイテッド・オーバーシーズ銀行(UOB)は、新型コロナ流行前の段階で今年の業績は低調との見通しを示していた。
ムーディーズは、銀行の資産の質が悪化すると予想。「中小企業でも大企業でも支払いの延滞が相次ぎ、不良資産も増える」とした。
ただ、格付けを付与しているシンガポールの銀行は十分な流動性カバー力を備え、安定調達比率は100%を超えると指摘した。
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