[ローマ/ワシントン/マドリード 29日 ロイター] - スペインとイタリアは29日、新型コロナウイルスの陽性判定を受けた人やその濃厚接触者の隔離期間を短縮・廃止する方針を発表した。
スペインは、陽性反応が出た人の隔離期間を10日から7日に短縮する。米国や英国などが取った同様の措置に追随した。
陽性と判定された人の多くが無症状であるにもかかわらず、隔離時間が長いために労働力が不足し、一部産業に支障が出ている。
また、陽性者の濃厚接触者に対する強制的な隔離期間も7日間に短縮した。一方、スポーツイベントに参加できる人数は削減する方針。
イタリアは、陽性判定を受けた人と接触した人が、ワクチン接種や追加接種(ブースター接種)を受けるか、過去120日以内に回復していた場合は、自主隔離を不要とする方針。ただ、接触から5日後に陰性を証明する必要がある。
オミクロン株の感染拡大により数百万人が自宅待機を余儀なくされれば経済が麻痺(まひ)するとの懸念から、専門家が政府に方針転換を迫っていた。
ワクチン接種を受けていない人には、依然として10日間の隔離期間が設けられる。
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