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世界の大規模政府系ファンド、年初来の含み損は計670億ドル

[ロンドン 17日 ロイター] - 世界の大規模政府系ファンド(SWF)の年初来の含み損が合わせて約670億ドルに上るとの試算が明らかになった。新型コロナウイルスの感染拡大で主要な保有資産の価値が低下したことが響いている。

 4月20日、世界の大規模政府系ファンド(SWF)の年初来の含み損が合わせて約670億ドルに上るとの試算が明らかになった。新型コロナウイルスの感染拡大で主要な保有資産の価値が低下したことが響いている。写真は2017年6月撮影(2020年 ロイター/THOMAS WHITE)

スペインのIEセンター・フォー・ザ・ガバナンス・オブ・チェンジの研究責任者ハビエル・カパペ氏が、初期投資額が10億ドルを超えた15ファンドの含み損を試算した。

それによると、670億ドルの含み損のうち約400億ドルは中国投資(CIC)が保有する中国建設銀行601939.SSや中国工商銀行601398.SS、中国銀行601988.SS、中国農業銀行601288.SS

など中国系金融機関の株式が占めた。

カパペ氏は「(SWFは)世界的な金融危機の際に大規模な投資を行い、その際に取得したバークレイズBARC.Lやクレディ・スイスCSGN.Sなど欧州の銀行の株式が低迷している」と指摘した。

カタール投資庁(QIA)は2008年にクレディ・スイスの株式を取得し、リフィニティブのデータによると、現在の保有比率は5.21%。ノルウェーのSWFも4.98%を保有している。QIAはバークレイズの株式も5.87%保有。シンガポールのテマセク・ホールディングスは金融危機前の2006年にスタンダード・チャータードSTAN.Lへの出資に乗り出し、現在は16%を保有する。

これら欧州3行の株価はいずれも年初来39─49%下落している。

カパペ氏は一方で、現在多くの国で実施されているロックダウン(都市封鎖)の下で倉庫や物流分野への投資は奏功しているとの見方を示した。

「欧州をはじめ世界の多くの倉庫はSWFが保有しており、現在の危機ではネット通販の利用拡大が浮き彫りになっている」と指摘。ウーバー・テクノロジーズUBER.Nやグラブ、滴滴出行(ディディ・チューシン)など宅配を手掛けるスタートアップの多くにはSWFが出資していると述べた。

リフィニティブのデータによると、サウジアラビアの政府系ファンド、パブリック・インベストメント・ファンド(PIF)は12月末時点でウーバーの株式4.27%を保有。PIFは、同じくウーバーに出資するソフトバンクグループ9984.T傘下「ビジョン・ファンド」にも450億ドルを出資している。

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