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バイデン氏のオミクロン株対策、規模・スピードで不十分=専門家

[ワシントン 23日 ロイター] - バイデン米大統領が病院を支援し、新型コロナウイルス検査キットを配布することは歓迎すべきだが、クリスマスから年始にかけて急増するオミクロン変異株関連の感染者を食い止めるには少なすぎで遅すぎる──。複数の医療専門家はこのように指摘している。

バイデン大統領は21日、急速に拡大するオミクロン株への対応に向け、連邦政府の検査施設やワクチン接種会場を増設すると同時に、自宅で利用できる検査キット5億個を1月から無償配布すると発表した。

UCLAのアン・リモイン教授(疫学)は、米国が検査という非常に遅れている重要手段にバイデン氏が焦点を当てたことを評価。ただ、「残念ながら、これは遅きに失したもので、目前に迫る感染者の津波に比べればバケツの中の小さな一滴にすぎないだろう」と述べた。

政権が約束した1月から始まる検査は、米居住者1人当たりわずか1─2回に相当。リモイン教授は、暴露について家庭が日々判断するためにはもっと多くの検査が必要だと語る。

10人以上の当局者、医療関係者、検査関連メーカーへの取材によると、米国の検査は、熟練した労働者の不足、家庭検査の不足、ここ数カ月の投資不足を背景に立ち遅れている。

22日遅くに放送されたABCのインタビューで、検査不足について聞かれた大統領は「何もかもが十分ではなかった」と答え、「2カ月前に(5億個の家庭用検査キットを)注文することを考えるべきだった」と付け加えた。

オミクロン株が拡大しているニューヨークの州や地域のリーダーらは、バイデン氏のアプローチを支持すると述べた。しかし専門家は、ブースター接種を受けていない場合のリスクを強調せずに、バイデン氏が国民に対して、学校や企業は引き続き開かれる、ワクチン接種者は安全に集まれると安心させていることを批判している。

エール大学のグレッグ・ゴンザルベス教授(疫学)は「彼は『ワクチンは効く、ワクチンは効く』とマントラのように繰り返し言っていた」とツイート。バイデン氏はオミクロン株から身を守るにはブースター接種が重要であることを明確にすべきだったとし、マスク着用を対応策でより重点を置くべきだったと述べた。

世界保健機関(WHO)は「医療システムに負担がかかり、死者が増える」として、年末年始の集まりを中止するよう呼び掛けている。

一方、ホワイトハウスは21日、屋内の公共の場でのマスク着用や、他の家庭と集まる前の自己検査を推奨するなど、米疾病対策センター(CDC)の指針に従うと表明した。

この決定により、政治的な反発は避けられたかもしれないが、機会を失ったと見る向きもある。ハーバード大学のビル・ハネイジ教授は、ロックダウン(都市封鎖)が受け入れがたい理由は理解できるとしつつ、活動を抑制することは有効な手段だと述べた。

米国の一部の都市や州、企業は、マスクやワクチンを義務付けたり、イベントを中止したりするなど、ホワイトハウスの推奨内容をはるかに上回る措置を迅速に講じている。

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