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米コロナ対策、より効果的なら40万人の命救えた=研究論文

米国が新型コロナウイルスのパンデミックに対しより効果的な公衆衛生対策を進めていれば、40万人近くの命を救い、財政支出を数千億ドル抑えられたとの見解が研究論文で指摘された。写真は2月11日、フロリダ州サラソタの病院で撮影(2021年 ロイター/Shannon Stapleton)

[ワシントン 25日 ロイター] - 米国は新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)に対し、より効果的な公衆衛生対策を進めていたら40万人近くの命を救い、経済支援が必要な人を支えながらも財政支出を数千億ドル抑えられた。米有力シンクタンク、ブルッキングス研究所が実施した今週の会議で公表された一連の研究論文は、米国が新型コロナ対策で資金と命をともに無駄にしたと指摘した。

カリフォルニア大学ロサンゼルス校のアトケソン教授(経済学)は論文で、昨年5月までにマスクの着用やソーシャル・ディスタンシング(社会的距離の確保)、検査を徹底していれば、死者数は30万人以下に抑えられたと述べた。米国の死者数は54万人。最終的な死者数は約67万人と試算した。

カリフォルニア大学バークレー校のローマー教授(経済学)は政府が導入した大規模な財政刺激策について、より効果的に対象を絞ることができたと指摘。これまでの5兆ドル規模の支援策によって財政危機に陥ることはないものの、給与保護プログラム(PPP)などに資金を投じたために優先すべき投資が先送りされるとの懸念を示した。

「失業保険手当や公衆衛生対策に関する支出はまさに必要だった」とする一方、各世帯への現金支給といった他の対策は「効果がなく無駄だった」と指摘。「打撃を最も受けた人たちにとって大した助けにならなかった現金支給に1兆ドルを投じたことで、向こう数年間インフラや気候変動対策に充てる1兆ドルを失ったのであれば、米国は非常に損をした」との見解を示した。

別途、ミネアポリス地区連銀の研究員、クリスタ・ルッフィーニ氏らは財政政策について、個人の所得と支出を支え大方目的通りの効果があったと述べた一方、改善する余地もあるとした。例としてPPPの効果はまちまちだったり食糧援助は食品価格の上昇を勘案していなかったと指摘した。今の目標は、今後同様の危機が起きた際に効果的な対策を打つために今回有効だった対策を見極めることだとした。

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