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アングル:五輪延期、サムスンの日本スマホ市場攻略計画に狂い

[ソウル 27日 ロイター] - 2020年東京五輪を契機に日本のスマートフォン市場で一気に存在感を高める計画を進めてきた韓国のサムスン電子005930.KSは、新型コロナウイルス感染拡大による五輪の1年延期で肩透かしを食らった。

 2020年東京五輪を契機に日本のスマートフォン市場で一気に存在感を高める計画を進めてきた韓国のサムスン電子は、新型コロナウイルス感染拡大による五輪の1年延期で肩透かしを食らった。写真は都内で26日撮影(2020年 ロイター/Issei Kato)

長年の五輪スポンサーであるサムスンの計画では、今月発売した次世代通信規格「5G」対応のスマホ旗艦機種「ギャラクシーS20」を軸に、米アップルAAPL.Oが最大のシェアを握る日本市場で反転攻勢に出る予定だった。

アップルはまだ5Gスマホを投入しておらず、今夏はサムスンが東京五輪の広告枠で日本の消費者に5Gスマホをアピールする重要な機会となるはずだったが、延期によって計画に狂いが生じた。

サムスンの経営に詳しい関係者はロイターに「サムスンは五輪を契機に日本で結果を出すと意気込んでいた。その意味で、今は悪い状況だ」と述べた。「五輪前にスマホ需要が勢いづく状況もなくなった」という。

サムスンの元幹部らやアナリストは、同社が振り出しに戻り、来年の投入に向けて新たな旗艦機種のプロモーションを行うと予想。

同社に五輪の延期による日本市場戦略への影響を問い合わせたが、直接のコメントは控え、五輪の開催がいつになるかにかかわらず、日本の顧客向けに革新的な技術の提供を続けると述べた。

サムスンは販売台数で世界最大のスマホメーカーだが、日本市場のシェアは微々たるものだ。

調査会社カウンターポイント・リサーチによると、日本市場ではアップルが最大の53%のシェアを握り、シャープ6753.Tがこれに次ぐ12%、ソニー6758.Tが7%で、2013年以降低迷が続くサムスンは4%にとどまっている。

<反転攻勢の足場固め>

サムスンが2015年に日本で販売する自社スマホから社名ロゴを消し、「ギャラクシー」ブランドのみにしたことも、日本市場での苦境の一端を物語っている。これは他の市場では行っておらず、一部のアナリストは日韓の歴史的緊張が背景にあると指摘する。

だが、同社は、東京五輪を前に、日本での反転攻勢に向けた足場固めを着々と進めてきた。昨年3月には東京・原宿に複合施設「Galaxy Harajuku(ギャラクシー ハラジュク)」を開設。五輪開幕500日前に行われた開館式には、国際オリンピック委員会(IOC)や東京五輪組織委員会の関係者も出席した。

5月には、サムスングループの事実上の経営トップ、李在鎔(イ・ジェヨン)氏が来日し、携帯大手のNTTドコモ9437.T、KDDI9433.Tの経営陣と5Gを巡る協力について話し合った。

ドコモとソフトバンク9434.Tは今月、5Gサービスを開始。ただ、アナリストは、東京五輪が延期された影響で、アップルが5G対応スマホを発売するまでは、5G需要は本格化しないと指摘する。アップルの5Gスマホは2020年末までの発売が見込まれているが、新型コロナの影響で後ずれするとの報道も一部である。

サムスンがオリンピック仕様のギャラクシーS20を予定通り6月からドコモショップで販売するかも不明だ。同社は今月、先行予約を開始した。同社は計画に変更はないかとの質問に対し、IOCとドコモと協議後、詳細を決定すると回答した。

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