[ロンドン 11日 ロイター] - 英国のスナク財務相は11日、公的債務水準を巡る対GDP(国内総生産)比の具体的な目標設定は好んでいないと述べた。将来の財政ルールには、幅広い基準を示すことがよりふさわしいとみている。
議会財務委員会で「債務水準の軌道、将来のショックに対する耐性強化、その債務の負担可能性について、さらに考えることはおそらく正しい」と語った。
英国の公的債務は新型コロナウイルス流行に伴う歳出と減税の拡大で2兆ポンドを上回った。少なくとも2020年代半ばまでに対GDP比で100%を上回る見込みだ。
同相が先週発表した予算案には、新たな予算ルールは盛り込まれなかった。これまでの政府は債務削減計画を投資家に示していた。
同相は新型コロナ流行が経済に及ぼす影響を巡る不透明感が依然大きいとして、新たなルールを今は設定できないと説明した。
スナク財務相はまた、金融市場が経済・財政見通しへの評価を素早く変更することがあるとの見方への同意を表明。最近の債券利回り上昇に触れ「それはこの4─5週間で起きたばかり」であり、「かなり急速」だったとした。
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