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ECB理事会後のドラギ総裁発言要旨
2017年6月8日 / 14:32 / 5ヶ月前

ECB理事会後のドラギ総裁発言要旨

[タリン 8日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)は8日の理事会で、主要政策金利を予想通り据え置いた。

だが一方で、追加利下げの可能性に関する文言を削除、ユーロ圏景気が回復の勢いを増す中、予想外にタカ派的な姿勢を示した。

ドラギ総裁の会見発言要旨は以下の通り。

<資産買入れプログラムは柔軟的>

資産買入れプログラム(APP)は順調に進捗している。同プログラムの今後について言えば、十分な柔軟性を有している。

<量的緩和(QE)終了の高債務国に対する影響>

ECBは物価安定の責務を負っているということを先ず念頭に置いく必要がある。

ECBの(資産買い入れ)プログラムにより預金者、銀行、さらに政府の財政が影響を受けているとの指摘が出ている。だが、他に遅れる国は常に存在する。ECBのプログラムは物価安定を念頭に置いている。このことを覚えておく必要がある。

金利が引き上げられた場合、財政がぜい弱で、成長が低迷しており、構造改革が進んでいない国は確実にそうでない国より大きな影響を受ける。ここでは成長を再活性化することが重要となっている。

<緩和措置引き揚げの条件>

インフレ率がECBが目標とする2%近辺に着実に向かっていると確信することが必要となる。さらにこうした動きは自律的である必要がある。

<ECBのインフレ目標達成を巡る各国中銀から上がる疑問の声>

インフレ見通し下方修正については、実際のところ極めて小幅な引き下げに過ぎない。

<金融緩和バイアスの解除>

インフレ動向をめぐるテールリスクが解消されたことを踏まえ、金利に対する緩和バイアスを解除した。こうしたリスクが再び台頭することになれば、ECBは無論、利下げに動く用意がある。

<ECBの資産購入プログラム>

(声明で)資産購入プログラム下で進められた購入債券の償還元本の再投資と合わせ、国債買い入れを行っていくと記したが、ECBが今後も長期間にわたり市場にとどまることを強調したい。

われわれは同時に、かなり高い度合いの金融緩和がなお必要であると表明した。見通しが幾分悪化する、もしくは金融状況が一段の進展と整合しない動向となれば、資産購入プログラムの規模拡大や期間の長期化に踏み切る用意は整っている。

重要なことは、ECB理事会が資産購入プログラムの発揮する力を確信しているということだ。

<成長リスクが均衡している理由>

現在見られているポジティブな循環モメンタムで、経済が予想より強く勢いづく可能性が増大する。ただ他方では、圧倒的に世界的な要因による下方リスクは引き続き存在している。

<ユーロ圏経済>

ユーロ圏経済はこれまでの見通しよりも幾分か速いペースで拡大すると予想されており、こうした一段と強いモメンタムはデータで裏付けられている。

<インフレに対する一段の信頼>

インフレの道筋に関する先行き不透明性も低下したと見ている。産出ギャップが縮小し、失業率が低下するに従い、インフレの道筋は一段と持続可能な方法でわれわれの目標に向かっていくとの確信を深めている。

<基調インフレ変わらず>

インフレについては、原油価格および食品価格を除き、目立った動きは起きておらず、基調インフレは前年比で同程度にとどまっている。

<反対意見なし>

この日の会合で政策提言に関し、反対意見はまったく聞かれなかった。

<安定成長協定の履行不可欠>

安定成長協定の履行およびマクロ経済不均衡の是正を、各国が時間をかけ、完全かつ目に見える形で着実に進めていくことが、ユーロ圏経済の弾力性を高める上で引き続き不可欠となる。

<構造改革の加速必要>

金融政策の恩恵を完全に得るため、弾力性向上や構造的失業の改善、生産性・潜在成長率押し上げに向けた構造改革ペースの加速が必要となる。

<9月のテーパリングめぐり討議せず>

(9月に資産買い入れのテーパリング(段階的縮小)を決定する可能性はあるかとの質問に)それについては討議しなかった。

<インフレ見通しと債券買い入れ>

景気拡大はまだ、より力強いインフレ動向にはつながっていない。

これまでのところ、基調インフレ指標は引き続き抑制されている。このため、基調インフレ圧力が強まり、中期的に消費者物価を下支えするために、非常に相当程度の金融緩和がなお必要だ。

仮に見通しが後退したり、金融情勢がインフレ軌道の持続的調整に向けた一段の進展と整合しなくなったりすれば、資産買い入れプログラムの規模と期間の両方か、いずれかを拡大する用意がある。

<インフレ見通し>

欧州連合(EU)基準の消費者物価指数(HICP)年間見通しは、2017年が1.5%、18年が1.3%、19年は1.6%。見通しは下方修正した。

<経済見通しへのリスク>

成長見通しに対するリスクは現在、おおむね均衡していると考える。

主に世界的なマクロ経済情勢に関係した、下振れリスクは引き続き存在する。

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