September 1, 2018 / 7:34 AM / 21 days ago

アングル:香港のバイオ企業上場制度、第1号の株下落で波紋

[香港/サンフランシスコ 29日 ロイター] - 香港取引所(0388.HK)が今年4月に新興製薬会社の上場を認める新制度を導入した。ところがこれを利用して初めての新規株式公開(IPO)を実施した企業の株価はそれ以降44%も値下がりしており、今後上場する新興バイオテクノロジー企業は評価額がより控えめに設定されそうだ。

 8月29日、香港取引所が今年4月に新興製薬会社の上場を認める新制度を導入した。香港取引所前で2016年6月撮影(2018年 ロイター/Bobby Yip)

少なくとも年内に中国の新興バイオテクノロジー企業10社が香港上場を予定しており、中には新制度に魅力を感じて米国上場計画を撤回して香港に乗り換えているケースもある。

ただ、まだ黒字化していないながらもIPOを経て企業価値が20億ドルと評価された歌礼製薬(1672.HK)は、8月1日の公開価格が14香港ドルだったものの4週間が経過して株価は7.88香港ドルまで下落した。

歌礼製薬は、株価の動きは認識しているとしながらも、同社のファンダメンタルズはなお非常に強固でIPO以来変わっていないと電子メールでコメントした。

それでもこうした株安によって、7500万ドル相当の株式を保有する主要投資家のシンガポール政府投資公社(GIC)[GIC.UL]は、ロイターの計算で3280万ドルもの損失を被っている。

ロンカー・インベストメンツのブラッド・ロンカー最高経営責任者(CEO)は「一番手はうまくいってほしいと望まれているが、今のところひどい状況になっている」と述べた。

一部の市場参加者は、歌礼製薬の株価下落は投資家に対する警鐘だと訴える。

投資銀行チャイナ・ルネッサンスの共同創設者でヘルスケア部門責任者を務めるKevin Xie氏は「中国のバイオテクノロジー業界は近年の急拡大でやや興奮の度が過ぎていた。1年前に比べて市場環境の厳しさが増し、投資家心理が冷え込むとともに、多くのバイオテクノロジー企業は発行および流通市場でバリュエーションの修正を迫られるだろう」と話した。

歌礼製薬のIPOに関与した人々も、公開価格設定が比較的高かったことが株価下落につながったと認めた。折悪しく中国では不正ワクチン問題が明らかになったほか、米中貿易摩擦激化が今後の香港上場案件に悪影響を及ぼすのではないかとの懸念も出ている。

一方、オービメッド・アドバイザーズのアジアファンド共同創設者兼シニアマネジングディレクター、ジョナサン・ワン氏は「業界を巡る長い熱狂が続いた後、全員の頭が冷やされるのは好ましい」と指摘した。

ワン氏によると、投資家の間ではバリュエーションの高さを顧みずにバイオテクノロジー企業を追いかける「群衆心理」があり、これはバブルを醸成するなど非常に危険な要素だという。

(Julie Zhu、Robin Respaut記者)

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