[7日 ロイター] - 米国を拠点とするクオンツ・ファンドでマーケットメーカーのジェーン・ストリート・グローバル・トレーディングは、ロンドン金属取引所(LME)が3月に取ったニッケルの取引停止・取り消し措置を巡り、1530万ドルの損害賠償を求める訴えを起こした。同取引所を相手取った訴訟は今週に入り2件目。
LMEは3月8日の取引でニッケル価格が一時2倍以上に急騰し1トン=10万ドル超に達したことを受け、売買を停止し取引を取り消すという異例の措置に踏み切った。当局はこの措置を巡り調査している。
ジェーン・ストリートの担当者は発表文書で、ボラティリティーが高い時期にニッケル取引を取り消す決定は「市場の健全性を著しく損ない、先物取引に疑問を生じさせる危険な前例となる」と述べた。
LME親会社の香港取引所は、訴えに根拠がないとして争う姿勢を鮮明にした。
LMEは6日、ニッケル取引停止を巡り、ヘッジファンドのエリオット・アソシエーツが4億5600万ドルの損害賠償を求め同取引所を提訴したと明らかにしていた。
香港取引所はエリオットの訴訟についても同様に争う姿勢を示している。
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