[オスロ 25日 ロイター] - 米国の科学者などが参加する研究チームが、2000年以降記録的な期間にわたって高温が続いている原因は、ほぼ確実に人間の活動による温暖化であり、太陽の熱出量変化や火山噴火による日光遮断など自然の変動が原因である確率はほとんどないとの研究結果を発表した。リポートは、サイエンティフィック・リポーツ誌に掲載された。
研究リポートは「最近見られる記録的な気温傾向が、人間の引き起こした温暖化なしに発生していた確率は極端に低い」と指摘した。
またリポートは、2000─2014年までの15年間のうち13年が記録的高温だったとし、そうなる確率は770分の1、人間による影響のない状態なら1万分の1と推定した。
国連世界気象機関(WMO)は25日、2015年がそれまでをはるかに上回る記録的な高温だったとする英米からのデータを確認。強いエルニーニョ現象で太平洋の海面温度が上昇し、暑さが助長されたと指摘した。
WMOのペッテリ・ターラス事務局長は「エルニーニョ現象は今後数カ月で終息するが、人為的に引き起こされる気候変動は今後数十年続くだろう」と述べた。
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