[シンガポール 21日 ロイター] - 英金融大手HSBCホールディングスのノエル・クイン最高経営責任者(CEO)は21日、ロイターのインタビューで、中国の商業用不動産セクターは好転しつつあるとの見方を示した。
クイン氏は「昨年第4・四半期の景況感は今年1月より悪かった」とし、「1月上旬には勇気づけられる兆候が見られた」と話した。
足元では、大規模な政策措置に関連して需要と供給の双方で改善が進んでいると分析。「需要サイドでは、中国のゼロコロナ政策解除後の経済活動再開により、商業不動産への需要が長期的に高まっていく。供給サイドでは、1月上旬に発表された大規模な政策措置により、商業用不動産セクターに追加の流動性が供給される」と説明した。
HSBCは昨年第4・四半期の予想信用損失が前年同期の3倍近い14億ドルに上ると発表。市場予想の10億5000万ドルより高い水準となった。中国の商業用不動産セクターや英企業への投資に関する減損処理などが響いた。
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