[19日 ロイター] - 米IBMが19日発表した1─3月期決算は、売上高と利益が市場予想を上回った。2022年の売上高の伸びはロシア事業停止による3億ドルの影響を想定しているものの、予想レンジの上限に達するとの見通しを示した。
ウクライナへの軍事侵攻を受け、IBMは3月にロシアでの事業を停止した。ロシアでは、IBMやデル・テクノロジーズ、ヒューレット・パッカード・エンタープライズのサーバーが市場シェアのトップを占めている。
ジェームズ・カバノー最高財務責任者(CFO)は、ロシア事業停止の影響は昨年の総売上高の0.5%以下になるが、22年の利益には2億ドルの影響が出ると述べた。
1─3月期の売上高は8%増の142億ドルで、情報会社リフィニティブがまとめたアナリスト予想の138億5000万ドルを上回った。
調整後1株当たり利益は1.40ドルで、アナリスト予想の1.38ドルを上回った。
決算発表を受けて株価は時間外取引で3%上昇した。
同社はクラウドベースのソフトウエアやコンサルティングを中心とする事業に注力しており「ハイブリッドクラウド」分野に焦点を当てている。
1─3月期のクラウド部門の売上高は14%増の50億ドルだった。
今年の売上高の伸びは、予想(1桁台半ば)の上限に達する見通し。欧州を含めて顧客のデジタル化が進んでおり、コンサルティング事業の好調が期待できるという。
アナリストの通年利益予想は606億9000万ドルで、前年比5.8%の増加。
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