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バイデン氏勝利の「いいとこ取り」?


[日経平均株価・TOPIX(表)]

日経平均;23636.35;+213.53TOPIX;1656.73;+10.26

[後場の投資戦略]

 米市場では一部ながら追加経済対策が実現するとの期待が高まり、前日のNYダウは500ドルを超える上昇となった。また、取引終了後には副大統領候補の討論会が行われているが、材料視する向きは少ないようで、NYダウ先物は小じっかりと推移している。米長期金利が0.8%近い水準まで上昇し、ドル円相場は一時1ドル=106円台まで上昇。本日の日経平均はコロナショック後の戻り高値を更新した。前場中ごろを過ぎると上げ幅を急拡大する場面があり、買い戻しや追随買いが広がった可能性も考えられる。

 売買代金上位銘柄や業種別騰落率を見ると、半導体関連株や海運株の上昇が目立つ。これらは11月の米大統領選で民主党のバイデン前副大統領が勝利することを見越した動きだろう。中国に対するハイテク規制や貿易摩擦の緩和が期待されているものとみられる。一昨日の当欄で指摘したとおり、「シナリオさえ定まってくれば投資資金は動き出す」。直近の世論調査では、バイデン氏が勝敗を左右する激戦州でリードを広げていると伝わっている。上下院も野党・民主党が制すことになれば、拡張的な財政政策が行われて経済は回復。政府債務の増大も加わって長期金利は上昇、といった筋書きだろう。

 但し、一部の世論調査ではトランプ氏リードと伝えているものもある。バイデン氏勝利を金融市場が確信しているかどうかは判断しにくい。ここまでの東証1部売買代金は1兆円ほど。先物売買もさほど膨らんでいるようには見えず、薄商いのなか、短期筋の思惑的な売買に相場が振らされている印象は拭えない。それに現在はバイデン氏・民主党勝利のシナリオに基づく「いいとこ取り」な物色といった趣もある。大統領選を前に方向感が出てくるか、慎重に見極める必要があるだろう。

 一方、新興市場ではマザーズ指数が4日続伸し、連日で年初来高値を更新している。2018年2月以来、およそ2年8カ月ぶりに1300pt台に乗せ、同年1月の高値1367.86ptも視野に入ってきた。既にマザーズ市場の信用買い残は記録的な水準だが、個人投資家の取引参加が増え、資金回転も利いており、トレンド反転の兆候は見られない。日経平均の方向感が見定めにくいだけに、個人投資家の新興株物色は根強く続きそうだ。(小林大純)
《AK》

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