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インフレ観測はむしろ強まり株高後押しも…


[日経平均株価・TOPIX(表)]

日経平均;29488.74;+277.10TOPIX;1939.74;+14.82


[後場の投資戦略]

 前日の米市場ではNYダウが連日の最高値更新、特にハイテク株の堅調ぶりが目立ち、本日の日経平均は値がさ株にけん引される形で上昇している。前日の当欄で指摘したとおり、米国では追加経済対策が成立したことで1400ドル(約15万円)の個人向け現金給付が始まる。従前まで調整を強いられていたハイテク株は個人の投資資金が再流入することで持ち直すのではといった期待がある。

 また、米国の2月消費者物価指数(CPI)発表や国債入札、さらに欧州中央銀行(ECB)定例理事会を通過し、債券市場の動向に変化が出てきた点も見逃せない。米CPIは食品・エネルギーを除くコア指数が市場予想を下回る伸びにとどまり、警戒された米国債入札も無難に通過したことで、米長期金利は1.5%台で伸び悩んでいる。1.6%台は来年の利上げをほぼ確実視する水準で「行き過ぎ」との見方もある。

 一方、2.2%前後で推移していた米国のブレークイーブン・インフレ率(期待インフレ率の指標)は足元で一段と上昇。10日は2.26%(+0.04)、11日は2.28%(+0.02)となった。CPI抑制で米連邦準備理事会(FRB)の金融緩和縮小(テーパリング)が遠のくとの見方が広がったこと、またECBも金利上昇への警戒感から資産購入ペースの加速を示唆したことなどが背景にあるのだろう。主要中央銀行が積極緩和姿勢を維持していることで、今後のインフレ加速観測はむしろ強まったと言える。

 名目金利の伸び悩みと期待インフレ率の一段の上昇により、視野に入りつつあった「米実質金利のプラス転換」への警戒感が後退。これが米個人の資金フロー改善期待とともに、株高及び再度のグロース株買いを後押ししていると考えられる。米国株優位とはなるだろうが、日本株も海外投資家のリスク許容度が高まることで目先堅調な展開となることが期待される。

 ただ、「生活物価の伸び悩み」と「資産インフレの加速」というちぐはぐな経済・金融環境がどのような未来につながるか、楽観的にばかりもなれない。日米の個人も多くがそのような不安から株式投資への関心を高めているように感じられる。(小林大純)
《AK》

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