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欧州変異株拡大で景気回復懸念も過度な悲観は不要


[日経平均株価・TOPIX(表)]

日経平均;28465.86;-530.06TOPIX;1927.92;-43.56


[後場の投資戦略]

 日経平均は下値模索の展開になっている。直近までは、米国主導の景気過熱感によるインフレ懸念、それを映した米長期金利の上昇が警戒要素として、主にグロース(成長)株の重しとなっていた。

 一方、新型コロナウイルスワクチンの接種ペースが加速しているほか、懸念されていた米長期金利の上昇も、その背景には力強い景気回復があることから、景気敏感株は総じて買い優勢だった。特に、インフレリスクをヘッジしやすい資源関連株が強かった。

 しかし、年度末が近づくなか、機関投資家においては、これまで大きく買われてきた景気敏感株に対して利益確定売りを出そうとする動きが足元で出ていた。そうしたリバランスの動きが出てきている中で、欧州での新型コロナウイルス変異株の拡大、ドイツでのロックダウン期間の延長、景気回復シナリオへの懸念、原油などエネルギー価格の下落という負の連鎖のニュースが相次いだ。

 最近では、月末にかけて指数のパフォーマンスが悪くなるというアノマリーも意識されやすいなか、米長期金利の問題や日銀の政策方針変更など、調整要素と見なされやすい材料が相次いでいた。そうした中でも景気回復だけは唯一確かなポジティブシナリオであっただけに、そこに冷や水を浴びせるような今回の欧州でのコロナ感染再拡大のニュースには神経質に反応せざるをえなかったのだろう。

 このように、いまは弱気材料に反応しやすい地合いとなっているが、過度な悲観は不要と考える。変異株の拡大は確かに警戒が必要だが、世界でワクチン開発・生産そして接種ペースが加速しているなか、変異株に対してのワクチンの有効性が否定されたわけではない。これまでの大枠としてのシナリオが崩れたわけでもなく、目先の売り口実として捉えられたに過ぎないと思われる。

 また、新年度相場入りになるまでは、積極的な新規の買いは期待しにくいが、逆にいえば、4月に入れば、徐々にそうした動きが期待できるとも言える。また、月末にかけても好材料が全くないわけでもなく、配当権利取りを狙った需要が一定程度は想定されるほか、月終盤の来週においては、配当再投資に伴う先物買いなども発生する見込みだ。短期的には調整とはなろうが、長期的には押し目買いの好機と捉えることができよう。

 さて、後場は大きな戻りは期待できそうにもないが、前場の東証株価指数(TOPIX)が2.21%という大きな下落率で終わっていることから、日銀による上場投資信託(ETF)買いが期待できそうだ。そうした思惑のほか、日経平均は前引け時点で75日移動平均線処まで大幅に下落しているため、突っ込み警戒感からの自律反発を狙った買い戻しも入りやすそうだ。後場は下げ渋る動きを想定する。
《AK》

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