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嫌なムード払しょくか、これまでとは異なる株価反応に着目


[日経平均株価・TOPIX(表)]

日経平均;29102.34;+110.45TOPIX;1911.91;+8.36


[後場の投資戦略]

 前日から決算シーズンの最初のヤマ場とも言える段階に入ったが、これまでの陰鬱なムードを払しょくしてくれるような決算と株価反応が今日は見られることが印象的。実績も今期計画もそろって市場予想を上回る銘柄が素直に上昇している点については、言うまでもないが、象徴的なところではファナックが挙げられる。

 ファナックの前第4四半期(1-3月)決算は大幅な増収増益で、1-3月期の受注高の伸びも非常に強かった。一方、今期計画は増収増益ながらも市場予想を大きく下回った。前期実績が好調ながらも今期計画が市場予想を下回った安川電機
6506や日本電産6594のほか、受注高の強すぎる伸びがピークアウト感を示唆したことでネガティブ視されたディスコ6146(第1四半期見通しが市場予想を下回った影響もある)など、これまでの経緯を踏まえれば、本日のファナックも売られてもおかしくなかっただろう。しかし、本日の同社株価は大きく上昇している。

 もちろん、単純すぎる比較との批判もあろう。例えば、決算前に信用買い残が大きく積み上がっていた日本電産に対して、ファナックの場合にはそうした傾向が見られておらず、期待値の違いがあるといった点。また、ファナックの場合には、500億円を上限とする自社株買いのほか自己株式の消却なども合わせて発表している点などだ。しかし、安川電機から始まる、日本電産、ディスコ、エムスリーなど、これまでの主力企業決算の内容と株価反応、そして、そこから前日までの間に醸成されていた市場での嫌なムードを考慮すれば、ファナックの市場予想下振れの見通しはストレートにネガティブ視されてもおかしくなかった。そうした意味で、本日のファナックの動きは、前日までのムードを今後一変させる可能性を感じさせてくれたと言えよう。

 ファナック以外では、アドバンテストやイビデンなどが挙げられる。両社ともに、これまでの主力企業決算と同様、前4四半期は大幅な増収増益で今期計画も増収増益だが、計画は市場予想を下回った。また、両社の場合には、日本電産ほどではないが、信用需給面では買い残が売り残を2倍超上回っていた。そうした条件下でも、両社とも本日の株価はしっかりと上昇している(イビデンは新工場建設の発表、アドバンテストは前期末配当の増額などの材料もあるが)。

 ファナックとアドバンテスト、イビデンという主力どころの決算でこうしたポジティブな株価反応が見られたことは、少なくとも、前日までの嫌なムードを一変してくれる。結局は、前回決算の内容とそこからの株価推移、現状株価水準、信用残の推移など、総合的な条件から次の決算の中身で個別に判断していくしかないわけだが、前日までのように、「良い決算でも全部ダメなのか(折り込み済みなのか)」という印象が払しょくされたのではないだろうか。

 さて、決算について色々と書き連ねたが、決算シーズンはまだまだ序盤に過ぎない。本日の引け後には、ソニーグループ、キーエンス
6861、信越化4063、村田製作所6981など注目企業の決算が多く控えている。また、決算以外でも、明日の日本時間早朝にかけては、米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果公表、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の記者会見、そして、増税などへの詳細な言及が注目されるバイデン米大統領の議会演説が控えている。これらのイベントを前に、本日の後場は一段と様子見ムードが強まり、積極的な売買は手控えられそうだ。
《AK》

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