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米CPI前に様子見ムード強く上値の重い展開


[日経平均株価・TOPIX(表)]

日経平均;28439.52;-169.07TOPIX;1888.72;-17.20


[後場の投資戦略]

 本日の日経平均は朝方の自律反発も束の間、すぐに失速し、100円以上下げて前場を終えている。900円以上下げた前日と合わせて1000円超の下げだ。前日の下落分がきつかっただけに、多少の自律反発は予想していたが、想定以上に弱い印象だ。日足の一目均衡表では、前日の大幅下落で雲下限を下放れ、三役逆転の売り手優位の格好となっている。

 商品市況を中心に進むインフレが長期金利を上昇させ、米連邦準備制度理事会(FRB)が早期に金融引き締めへと政策方針を転じざるを得ないのではないかという警戒が市場の不安心理を高めている。

 しかし、前日のオンラインイベントにて、FRBのブレイナード理事は、米国経済は未だ目標からは程遠いと指摘し、政策当局者らは引き続き辛抱強さを示すことが必要との認識を改めて強調した。また、「インフレ高進が持続するためには、経済活動の再開後に賃金と物価の上昇が一定期間続くだけでなく、より速いペースで根強く上昇し続けるという幅広い期待も必要だ」とも指摘。さらに、「今回の新型コロナウイルスパンデミック(世界的大流行)に関連した『限定された期間』の物価上昇がインフレのダイナミクスを恒久的に変化させる可能性は低い」とも語ったという。

 そもそも、FRBは昨年の秋口に一時的な物価目標の上振れを認める「平均物価目標」を政策方針として採用している。また、直近の高官らの発言においても、FRBは目標達成の目安としては、実績としてのデータの「積み上がり」をもって判断するとしている。そのため、いまの株式市場の過敏な動きは、FRBが即座に金融引き締めへと転じるリスクを過度に折り込みすぎているのではないかとも思われる。

 ただ、今晩には米国で4月の米消費者物価指数(CPI)の発表がある。前年同月がコロナ禍で低迷していたため、ベース効果によりCPIの前年比が高く出ることは想定内ではあるが、インフレに過度に敏感になっている今、この指標に注目せざるを得ないのも致し方ない。本日の東京市場の戻りの鈍さにはこうした背景があるのだろう。CPIの結果が市場予想を大きく上回るようなことがあれば、市場は一層下押しする恐れもある。一方、逆にこれだけ神経質になっている分、反対に結果が予想を下回れば市場は一旦は落ち着き、その後は戻りを試す可能性も想定される。いずれにしろ、この神経質な地合いを消化するには、まずは今夜のCPIの結果と、それを受けた米国市場の動きを確認するしかないということだろう。

 さて、後場の取引時間中にはトヨタの決算が、そして大引け後にはソフトバンクグループの決算が控えている。ソフトバンクグループについては、これまでの観測報道などでほとんど折り込み済みのため、大きく注目されずらいとは思うが、孫氏のコメントなどには注目したい。また、トヨタは裾野産業への影響力も大きいため、取引時間中の結果とそれを受けた動きには注目だ。
《AK》

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