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ひとまず不安後退も払しょくまでには至らず


[日経平均株価・TOPIX(表)]

日経平均;30200.89;+561.49TOPIX;2084.78;+41.23


[後場の投資戦略]

 本日の日経平均は祝日の間の海外株高を受けて大幅なギャップアップスタートとなり、3万円台を回復した。日足チャートでは30100円手前に位置する5日移動平均線を上回り、同線が下値をサポートする一方、日中上値追いというムードでもなく堅調もみ合いの様相。上下の値幅は140円弱となっている。個別、業種別騰落状況とも全面高の展開で、規模別指数にもさほど偏りは見られないが、米長期金利の上昇で海運業を中心とした景気敏感系のバリュー(割安)株が特に強い印象。ここまでの東証1部売買代金は1兆8000億円弱とまずまず膨らんでおり、現物株に戻り待ちの売りが出ていることが窺える。

 新興市場ではマザーズ指数が+2.63%と3日ぶり大幅反発。祝日前は株式相場全体の流れから軟調だったが、1120pt台に位置する25日移動平均線水準で粘り腰を見せ、出遅れていた個人投資家の押し目買い需要が強いことが再確認できた。また、22日から9月後半のIPO(新規株式公開)がスタートしており、本日マザーズ市場に上場したレナサイエンス
4889は公開価格を46%上回る初値を付けた。シンプレクスHDが初日ストップ高を付けたことで、「初値トレード」が刺激されているのだろう。もっとも、初値後の値動きを見ると短期の値幅取りを狙った投資資金中心という印象は拭えず、初値に過熱感はないかなど慎重に見極めて取引参加する必要がありそうだ。

 さて、注目のFOMCでは11月にもテーパリング開始を決定することが示唆され、参加者の政策金利見通し(ドットチャート)は2022年の利上げ予想が前回の7人から9人へ増加した。内容としてはタカ派的と受け止められたが、事前に早期緩和縮小への警戒感から米株式相場は大きく下落していたため、むしろヘッジ目的の売り解消を伴って急反発したようだ。また、株高・長期金利上昇(債券価格は下落)の一方で、期待インフレ率の指標である米10年物ブレークイーブン・インフレ率(BEI)は2.3%近辺で落ち着いているところを見ると、インフレ過熱懸念に適切に対応していると前向きに評価する市場参加者が多いのかもしれない。

 また、中国恒大問題では当局がドル建て社債を含めたデフォルト回避を指示し、当局もハードランディング(強行着陸)を望んでいないと受け止められているのだろう。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長は「中国特有の問題」であり、「米国は直接の投融資が多くない」ため、影響は限られるとの見方を示した。ただ、本稿執筆時点ではなお23日分の利払いがなされていないと報じられており、懸念払しょくまでには至らなさそうだ。本日の香港市場では不動産株が軒並み下落しており、不動産バブル抑制のため当局による締め付けが続くことへの警戒感も根強いようだ。

 ここ数日の先物手口を見ると、海外短期筋のものとみられる日経平均先物の売りが出ていた。地理的な近さから日本株も中国不安の影響を免れづらい。新政権への期待を背景とした根強い先高観に支えられつつも、改めて上値を試す展開となるには今しばらく時間がかかるかもしれない。(小林大純)
《AK》

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