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需給影響一服だが決算見極めへ


[日経平均株価・TOPIX(表)]

日経平均;29100.57;+500.16TOPIX;2019.30;+23.88


[後場の投資戦略]

 本日の日経平均は大幅反発し、29000円台を回復して前場を折り返した。日足チャートでは、寄り付きから28900円近辺に位置する5日移動平均線や25日移動平均線を上回り、そのまま上げ幅を拡大する格好。ファーストリテが1銘柄で日経平均を約104円押し上げているが、東証1部全体としても8割強の銘柄が上昇する展開だ。パナソニックやNTTは先行きに期待が持てる好材料と言えるだろう。もっとも、ここまでの東証1部売買代金は1兆3000億円弱で、値幅の割に膨らんでいない。キヤノン子会社で製品の供給制約による影響が見られたのも、決算発表シーズンに入り気掛かりな点ではある。

 新興市場ではマザーズ指数が+1.69%と5日ぶり反発。FRONTEO
2158や日本電解5759が賑わっている。ただ、日本電解が早々に伸び悩んでいるほか、先週まで人気だったグローバルW3936が連日のストップ安。やはり短期志向の投資家中心の売買で、値動きが荒い印象だ。本日マザーズ市場に新規上場したCINC4378は公開価格比+28.2%というしっかりした初値形成だったが、市場予想と比べるとやや伸び悩んだ。IPO(新規株式公開)の初値パフォーマンスは好調と言えない状況が続いており、これが個人投資家のセンチメントを最も表しているのかもしれない。昨今、公開価格決定プロセスの見直しが政府を交え進んでいることも影響している可能性がある。

 さて、前日は日経平均への寄与が多いソフトバンクGとファーストリテの軟調ぶりが目立ち(日経平均は204.44円安で、この2銘柄が約145円の押し下げ要因)、先物手口を見ると野村証券が日経平均先物の売り越しトップだった。東証株価指数はクレディ・スイス証券などが買い越し、BofA証券などが売り越しとまちまち。現物株はというと、東証1部売買代金が2兆2792億円と8月27日以来の低水準だった。

 先週後半からこうした日系証券の日経平均先物売りが見られたが、日本郵政の大型売出しに絡んだものとの見方が有力だった。日本株が海外株に比べ軟調だった大きな理由として挙げられるだろう。決算発表の本格化を前に現物株の売買がやや低調だったため、先物売りの影響が大きく出やすかったと考えられる。先週の当欄で「(相場が)需給的に大きく振れやすい」と述べたとおりだ。本日は一転してソフトバンクGやファーストリテが堅調なところを見ると、日本郵政の売出価格決定とともに日経平均先物にも買い戻しが入っているのだろう。日本株は需給イベントの影響が一服し、出遅れ分を取り戻そうとする動きにつながった。

 しかし、先週の当欄でも指摘したが、日経平均が29000円を上回る局面ではPBR(株価純資産倍率)が1.3倍台に上昇し、3月決算企業の通期決算発表が一巡した5月半ば以降で最も高い水準となる(日経平均算出ルール変更や銘柄入れ替えの影響は考慮していないが)。米企業の好決算を横目に市場の期待はまずまず高まっているとみられ、ひとまずこの水準で実際の決算を見極めたいとのムードが出てくるだろう。

 また、31日の衆院選投開票を前に持ち高を減らしたいという声も個人投資家などから聞かれる。一部メディアが選挙戦中盤の情勢を報じており、自民党が当初予測から議席減少幅を縮小しそうだが、24日投開票の参院補欠選挙が「1勝1敗」という結果だったことから、与党苦戦への懸念は拭いづらいだろう。従前TOPIX先物を買い戻していたBofA証券が再び売り越してきたところを見ると、海外投資家にも政治の先行き不透明感が意識されている可能性はある。

 現在、香港ハンセン指数は小幅反落で推移。本日は国内で日本電産
6594やキヤノンの決算発表があり、米国でも9月の新築住宅販売件数や10月の消費者信頼感指数、それにアルファベットやマイクロソフトなどの決算が発表される。後場の取引では徐々に様子見ムードが強まるとみておきたい。(小林大純)
《AK》

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