*08:29JST こう着感が強まったとしてもショートは避けておきたい
26日の日本株市場は、買い先行の相場展開になりそうだ。25日の米国市場はNYダウが35ドル安、ナスダックは213ポイント高だった。債務上限交渉で進展が見られず、一部格付け会社が格付け引き下げの可能性を示唆したことが嫌気された。また、1-3月期国内総生産(GDP)改定値や雇用関連指標が予想を上振れ、追加利上げが織り込まれたことも重荷となった。一方で、ナスダックは昨日引け後に発表された半導体メーカーのエヌビディアの強い決算を受けて終日堅調に推移した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比270円高の31100円。円相場は1ドル139円90銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い優勢の相場展開になりそうだ。エヌビディアの上昇については前日の上昇で織り込まれているものの、米国でも他のハイテク株に買いが広がるなか、引き続き指数インパクトの大きい値がさハイテク株の支援材料になりそうだ。また、日経225先物はナイトセッションで一時31100円まで買われる場面も見られており、節目の31000円回復でショートカバーが入りやすいだろう。日経225先物は23日の高値31360円が射程に入ってきたことから、出遅れている海外ファンドなどの資金流入も強まりそうだ。
とはいえ、債務上限問題を巡る不透明感から見極めたいとするムードも強まりやすく、買い一巡後は次第にこう着感が強まりやすいだろう。そのため、物色が広がりを見せてくる展開は期待しづらく、インデックスに絡んだ主力大型株主導になりそうである。ハイテク株のほか、為替市場ではドル円が朝方に1ドル140円台に乗せてきていることもあり、輸出関連への物色も見られそうだ。一方で、金融株は手掛けづらいだろうが、ショートカバーから底堅さは意識されるだろう。
そのほか、中小型株については生成AIの成長期待から、一部のテーマ株などに短期的な値幅取り狙いの資金が集中することになりそうだ。日経平均はボリンジャーバンドの+1σと+2σとのレンジ内で推移するなか、本日は+2σに接近する格好になりそうだ。急ピッチの上昇に対する過熱感が警戒されるなか、調整は小幅にとどまっているものの、こう着感が強まったとしてもショートは避けておきたい。
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